アール‐ピー‐エフ【RPF】
読み方:あーるぴーえふ
廃プラスチック固形燃料(RPF)
廃プラスチック固形燃料(RPF、注1)の利用が拡大しています。RPFの原料はマテリアルリサイクルに不向きな廃プラスチックや古紙などで、ボイラーの燃料として使われています。石炭などの従来燃料の代替になることから、RPFを利用することは枯渇する化石資源の使用量を減らし、二酸化炭素(CO2)排出量を削減することにつながります。そのため環境対策としてRPFを主要燃料にしたボイラーを導入する企業が増えています。
最近ではさらに環境効果の高い新しいRPFの研究開発も進んでいます。RPFを手がける関商店(埼玉県久喜市)はIHIと共同で、古紙の代わりに炭化物を混合成形した「C-RPF」(注2)を開発し、その普及に力を入れています。一般廃棄物の可燃ゴミを炭化物にすれば、地域で発生する廃棄物を地域の工場にエネルギーとして供給できるようになり、「エネルギーを地産地消し、資源循環型社会の形成に役立つ」(関商店)としています。
C-RPFは従来のRPFと同様に、安定的な品質、熱量のコントロールが可能、石炭などの他の燃料に対して価格が3分の1から4分の1という特徴があります。原料となる可燃ゴミは全国各地で発生し、その発生量も安定しています。RPFを利用したい企業は多く、すでに現在でも需要に対しRPFの生産が追いつかない状況が続いています。そのため全国各地で大量生産が可能なC-RPFの実用化を望んでいる企業も多いそうです。
C-RPFの普及には自治体の協力が欠かせません。可燃ゴミを処理する自治体が従来の焼却炉を炭化炉に置き換える必要がありますが、自治体にとってもC-RPFが普及すれば大きなメリットが得られます。資源循環型社会の形成といった環境活動の推進に加え、一般廃棄物の可燃ゴミを炭化物にして有効活用することで、地域にある最終処分場の延命にもつながります。
注1:Refuse Paper & Plastic Fuel
注2:Char-Refuse Paper & Plastic Fuel
(掲載日:2009/01/27)
RPF
RPF
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 09:59 UTC 版)
RPF
- Refuse Paper & Plastic Fuelの略。廃棄物固形燃料#RPFを参照。
- Rwandan Patriotic Frontの略。ルワンダ愛国戦線を参照。
- Rassemblement du peuple françaisの略。フランス国民連合を参照。
- Renal plasma flowの略。腎血漿流量を参照。
- Richard Phillips Feynman - アメリカの物理学者のリチャード・P・ファインマンの略。本人が手紙や署名などに使っていた。
RPF
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 02:30 UTC 版)
RPFもRDFの範疇に入る。RDFの原料として利用していた一般廃棄物ではなく、排出時点で比較的均質な産業廃棄物をさらに分別した物を原料とする燃料が、RPFである。なお、RPFは「Refuse Paper & Plastic Fuel」の略だが、これは和製英語であり「紙とプラスティックを由来とする燃料」という意味だった。例えば紙の場合は、21世紀初頭の技術では古紙としてリサイクルする事が難しい物も存在するため、そのような物を燃料として用いる、すなわちサーマルリサイクルに回すわけである。 産業廃棄物の中には、1箇所から大量に比較的均質な廃棄物が出る場合があり、燃焼させるために不都合な物質の混ざっていない状態にまで分別し易い。例えば、廃木材だけ、間伐材だけ、業者による大規模な剪定の結果出た植物の断片だけ、紙としてのリサイクルに向かない古紙だけ、塩素を含まない繊維や樹脂だけ、などなどを高度に分別した産業廃棄物を原料とする。 一般家庭からの不均質なゴミを原料とするために燃焼時の発熱量を読み難いRDFとは異なり、RPFは廃棄物の内容が明確である。したがって、燃焼時の発熱量をコントロールでき、ダイオキシンの発生原因の1つであるPVCを除外できる。さらに、一般家庭からの生ゴミのような元々水分を多く含有し易い廃棄物を除外できるので、また例えば、廃棄物を大量に貯蔵しながら乾燥させておくなどの中間処理も不可能ではないなどの理由で、含水量を少なくする事も行い易い。廃棄物の適切な処理が求められる中で、原油価格高騰の影響などもあり、サーマルリサイクルの手法の1つとして、RDFに代わり、RPFの利用が増加した。 ただし、北海道札幌市のようにRPFの製造を続ける中で、固形燃料にし易い一般廃棄物も受け入れて、RDFの製造を開始した例もある。札幌市では1990年から産業廃棄物をRPFとして加工してきたものの、2013年度から一般家庭から排出された大型のゴミをRDFの原料として活用し始めた。
※この「RPF」の解説は、「廃棄物固形燃料」の解説の一部です。
「RPF」を含む「廃棄物固形燃料」の記事については、「廃棄物固形燃料」の概要を参照ください。
- RPFのページへのリンク