RNAポリメラーゼIIのサブユニットとは? わかりやすく解説

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RNAポリメラーゼIIのサブユニット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 22:22 UTC 版)

RNAポリメラーゼ」の記事における「RNAポリメラーゼIIのサブユニット」の解説

RNAポリメラーゼIIのサブユニット構成は、1971年ピエール・シャンボン (Pierre Chambon) らとラターらのグループから独立報告された。この時は不完全だったが、1975年マウス由来全てのRNAポリメラーゼから、ローダーらがほぼ完全な情報明らかにした。現在では全3種サブユニットについて正確に判明している。 ヒト酵母におけるポリメラーゼII12個のサブユニットについて下の表にまとめた。これらは各々単独遺伝子コードされている。各サブユニットの名前はその遺伝子の名前に由来する。RPBという名称は、シャンボンが用いたRNAポリメラーゼB (すなわちII) という呼び名にちなむ。 リチャード・ヤング (Richard Young) はエピトープタグ法で同定し10個のサブユニット3つ分類した真正細菌RNAポリメラーゼコア酵素構造・機能ともに類似するコアサブユニット、少なくとも酵母では3種類のRNAポリメラーゼ全てにある共通サブユニット (common subunits)、必ずしも酵素活性にいつも必要ではない非必須サブユニット3つである。 電気泳動結果から、Rpb1サブユニットには215 kDIIa240 kD測定されたIIoの2つ形態存在するIIaC末端にはCTD (carboxyl-terminal domain) と呼ばれる、7個のアミノ酸(heptad)から成る共通配列 Tyr-Ser-Pro-Thr-Ser-Pro-Ser が反復し配列がある。IIoはCTDヒドロキシ基持ったアミノ酸セリンスレオニン、チロシン)がリン酸化したものである。しかし、哺乳類のhaptadは52反復するが、これが全てリン酸化したとしてもIIaとIIoの分子量差を埋めることはできない実際分子量大きく見えるよう、泳動度が遅くなるよう、リン酸化立体構造変化引き起こす考えられている。異なるRpb1サブユニット所有するRNAポリメラーゼIIそれぞれRNAポリメラーゼIIA (RNA polymerase IIA) およびRNAポリメラーゼIIO (RNA polymerase IIO) と区別する前者プロモーター最初に結合するときの形態で、後者伸長反応を行う。 ヒト酵母におけるRNAポリメラーゼIIのサブユニットサブユニット酵母遺伝子酵母タンパク質モル質量kD特徴hRPB1RPb1 192 コアサブユニット。CTD含みDNA結合するプロモーター選別関与。β’と相同。 hRPB2RPb2 139 活性部位を含むコアサブユニット。プロモーター認識伸長速度関与。β’に相同。 hRPB3RPb3 35 コアサブユニット。原核生物αサブユニット相同で、Rpb11と機能する可能性あり。 hRPB4RPb4 25必須サブユニット。Rpb7と複合体形成しストレス応答関与する。 hRPB5RPb5 25 共通サブユニット転写アクチベーター標的。 hRPB6RPb6 18 共通サブユニット複合体形成安定化寄与。 hRPB7RPb7 19 定常期のRpb4と複合体形成。 hRPB8RPb8 17 共通サブユニットオリゴヌクレオチドオリゴ糖結合ドメイン。 hRPB9RPb9 14 伸長関与する可能性があるZnリボンモチーフを含む。プロモーター認識。 hRPB10RPb10 8 共通サブユニット。 hRPB11RPb11 14 原核生物αサブユニット相同で、Rpb3と機能する可能性あり。 hRPB12RPb12 8 共通サブユニット

※この「RNAポリメラーゼIIのサブユニット」の解説は、「RNAポリメラーゼ」の解説の一部です。
「RNAポリメラーゼIIのサブユニット」を含む「RNAポリメラーゼ」の記事については、「RNAポリメラーゼ」の概要を参照ください。

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