RNAポリメラーゼのCTD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 07:55 UTC 版)
「RNAポリメラーゼII」の記事における「RNAポリメラーゼのCTD」の解説
RPB1のC末端領域はC末端ドメイン(CTD)を形成する。RNAポリメラーゼIIのCTDは、一般的にはTyr-Ser-Pro-Thr-Ser-Pro-Serのリピート配列からなり、最大52個のリピート配列から構成される。CTDはRNAポリメラーゼIIのコアからRNAの出口となるexit channelへと伸び、RNAのプロセシング装置の構成要素と直接的・間接的な相互作用を介してRNAのプロセシング反応を誘導するために効率的な配置となっている。CTDはRNAポリメラーゼIやRNAポリメラーゼIIIには存在しない。CTDはトロント大学のC. J. Inglesの研究室とジョンズ・ホプキンズ大学のJ. Cordenの研究室において、それぞれ酵母とマウスのRPB1サブユニットをコードするDNAのシーケンシングの過程で発見された。CTDには他のタンパク質がしばしば結合し、ポリメラーゼの活性を活性化する。このドメインは、転写開始、RNA転写産物への5'キャップの付加、RNAスプライシングのためのスプライソソームの結合などに関与している。
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