NATO軍駐留とカルザイ政権
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:41 UTC 版)
「マザーリシャリーフ」の記事における「NATO軍駐留とカルザイ政権」の解説
詳細は「国際治安支援部隊」および「en:2011 Mazar-i-Sharif attack」を参照 2002年にハーミド・カルザイ大統領が選出された後、街は徐々にカルザイ政権の支配下に置かれた。アフガン陸軍第209軍団(シャヒーン)の基地はマザーリシャリーフにあり、アフガニスタン北部において軍事的な支援をしている。北部地域のアフガン国境警備隊の司令部もこの街に置かれている。これらの治安部隊が居るにも関わらず、ターリバーンの活動や部族長老の暗殺が報告されている。マザーリシャリーフの当局者によると、過去7年間でバルフ州の部族長老が20〜30人暗殺されていると言う。背後に誰がいるのか確実な証拠は無いが、犠牲者の大部分はグルブッディーン・ヘクマティヤールのイスラム党(英語版)に関係していると言われている。 アフガン政府を支援するために、NATO主導の平和維持軍が街の中や周辺に展開している。ドイツが率いる国際治安支援部隊(ISAF)の北部方面軍は、マザーリシャリーフ国際空港に隣接するマーマル駐屯地に居る。2006年以来、マザーリシャリーフの地方復興チームの指揮官はスウェーデンから派遣されている。部隊はマーマル駐屯地の西10キロメートルにあるノーザンライト駐屯地に居る。マーマル駐屯地の中にはニダロス駐屯地があり、ラトビアやノルウェーの兵士と、ノルウェイのISAF指揮官が居る。 2011年4月1日、国連アフガニスタン支援ミッションの10人の職員が、怒り狂ったデモ隊によって殺害された。デモはテリー・ジョーンズ牧師とウェイン・サップ牧師が3月21日にフロリダ州で催した国際クルアーン焼却日に対して組織された物だった。5人のネパール人と、ノルウェー人、ルーマニア人、スウェーデン人が殺害され、2人は斬首されたと言う。イスラム教の聖書を燃やしたアメリカ人牧師のテリー・ジョーンズは責任を否定した。バラク・オバマ大統領は、コーラン焼却を「極度の不寛容と偏見」的な行為として非難すると共に、デモ隊の「無法な攻撃」を「人類の品位と尊厳を侮辱した」「罪の無い人々を虐殺し首を切ることを許す宗教は無いし、不名誉で嘆かわしい行動に正義は無い」と非難した。上院院内総務のハリー・リードなどの合衆国の議員たちも、焼却と暴動を非難した。 暴動は2011年7月までに最高潮に達した。7月下旬、爆弾攻撃により死者が出た数日後、治安に対する不安が増大する中で、NATO軍はマザーリシャリーフの管理を地元の軍隊に譲った。マザーリシャリーフの7分の6の地域はアフガンの支配下に移ったが、移行時期が政治的でターリバーン兵士と戦うアフガン軍の能力も疑問だという批判があった。
※この「NATO軍駐留とカルザイ政権」の解説は、「マザーリシャリーフ」の解説の一部です。
「NATO軍駐留とカルザイ政権」を含む「マザーリシャリーフ」の記事については、「マザーリシャリーフ」の概要を参照ください。
- NATO軍駐留とカルザイ政権のページへのリンク