エクソス‐ディー【EXOS-D】
読み方:えくそすでぃー
あけぼの
名称:第12号科学衛星「あけぼの」/Exospheric Satellite-D(EXOS-D)
小分類:科学衛星
開発機関・会社:宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
運用機関・会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打ち上げ年月日:1989年2月22日
打ち上げ国名・機関:日本/宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
打ち上げロケット:M-3SII
打ち上げ場所:鹿児島宇宙空間観測所(KSC)
国際標識番号:1989016A
あけぼのはきょっこう、じきけんに続き、3番目に打ち上げられた磁気圏観測衛星です。オーロラに関連した磁気圏の物理現象(オーロラ粒子の加速のメカニズムとオーロラ発光現象の観測)の解明を目的に開発されました。この目的のために、電場計測器(EFD)、磁場計測器(MGF)、プラズマ粒子計測器(TED、LEP、SMS)、プラズマ波動計測器(PWS、VLF)、オーロラ撮像装置(ATV)の観測器、放射線モニター(RDM)をのせています。プラズマ計測器のひとつ、SMSはカナダとの共同研究の一環として、カナダで製作されました。
あけぼの外観図
8角柱の箱に、4方に伸ばした翼のような太陽電池パドルと、長いアンテナやマストがとりつけられたような格好をしています。アンテナは30mのワイヤーアンテナで、電場や波動を計測します。5mと3mの伸展マスト、ループアンテナは、磁場計測器などのセンサーを衛星本体から離すために長くなっています。衛星本体の大きさは、対辺126m、高さ1m。太陽電池パドルは0.68m×1.21mです。重量は295.4kgです。
2.どんな目的に使用されるの?
あけぼのは、極域の磁気圏での電気的現象の研究を目的としています。最も重点をおいている観測領域は、両極上空5000〜1万kmで、この領域でオーロラの発光を起こす電子は、エネルギーを得て磁場に沿って大気の上層まで降り注いでいます。あけぼのはこの領域を通過しながら電場、磁場、電子、イオン、プラズマ波動の計測をするとともに、オーロラが変化する状態の撮影などを行ないました。
3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
観測データの質は良好で、海外受信点(南極昭和基地、カナダ・プリンスアルバート、スウェーデン・エスレンジ)から大量のデータを得ることができました。
4.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
同じ文部省(現 文部科学省)宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))の磁気圏観測衛星としては、きょっこう、じきけん、おおぞらがあります。
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