CALS
【英】:Commerce At Light Speed,Continuous Acquisition and Life-cycle Support
CALSの頭字語はいろいろ変遷したが、現在は“Continuous Acquisition and Life-cycle Support”ないし“Commerce At Light Speed”が用いられている。
CALSは1985年米国国防総省が提唱したイニシアティブ(推進運動)で、従来紙ベースで行われていた取引(広義)を2000年目標にデジタル化しようというものであった。
もともとはロジスティクス業務の効率化をねらって、軍と防衛産業との間で行われるロジスティクス関連データ(文字、文章、図面、図形、映像など)の交換を、広く合意されたデータ交換標準を用いることによって異機種コンピュータ間の壁を乗り越えて行おうとするものであった。
その後、データのデジタル化がもたらす幅広い可能性が認められ、CALSはやがて軍の領域から民の領域にも拡大され、21世紀の製造業の戦略と認識されるようになり、多くの企業はCALSをBPRの手段として捉えた。
更にインターネットの普及とあいまって、CALSは電子商取引(EC/エレクトロニックコマース)の一環に取り込まれるようになっていった。
現在米国ではCALSは当初の目標を達成したとして、関心はもっぱら企業統合(エンタープライズインテグレーション)に向けられている。もちろん、企業統合の手段は情報のデジタル化である。
CALSの基本は、「データの作成は一回、その使用は繰り返し」ということで、しかも、それを一企業内で実現しようということでなく、グローバルに広がる関連企業が、作られたデジタル化情報を共有化して、同一の目的・目標を達成しようというものである。
我が国におけるCALSの取り組みは米国に遅れること10年、1995年のCALS推進協議会を設立して着手した。官民力を合わせ、多くの活動、取り組み、努力がなされ、多大な成果を上げたが、その後、インターネット、EDI、ECを中心とした新しい動きがあり、CALS推進協議会は2000年5月その活動ならびに成果をECOM(電子商取引推進協議会)に引き継ぐこととなった。
キャルス
キャルスとは、情報を電子化することで、インターネットやイントラネットを活用し、関係者間で共有や交換積極的に行い、効率性の向上等を目指す規格のことである。Commerce At Light Speedという名称の通り、光速のように速い電子商取引という意味を持つ。
もともと、キャルスは、防衛システムのペーパーレス化を提唱する一環として研究開発が進められていたもので、米国国防総省(DOD/Department Of Defence)によって、1987年12月に出版された調達資材に関する電子文書交換規格プロトコルがベースになっている。
現在では、生産活動の効率を飛躍的に高めるためのシステムの規格のひとつとなっており、設計や製造、また、商品の調達や決済といった工程のすべてを、一元的にコンピュータネットワーク上で行なうための規格となっている。
「Commerce At Light Speed」の例文・使い方・用例・文例
- Commerce At Light Speedのページへのリンク