セルシオ
ラテン語で至上・最高の意味をもつCELSUS(セルサス)に基づいて考えられた。アメリカで発売したレクサスLS400というクルマの日本名である。
初代モデルは1989年10月に登場した。トヨタ車のフラッグシップモデルといわれ内外に強いインパクトを与えた。4L・V8・260ps+ECT-i。TRCや4輪ABSは標準。安全・静粛・快適などどれをとっても日本を代表するクルマだった。現在のトヨタ車に多く付く、円と2個の長楕円によるトヨタマークは、まず初代に付けられて世に出た。その点で初代は、新しい時代を迎えたトヨタを象徴するクルマということができた。
2代目は94年10月にデビューしたが、そのスタイリングは初代とそっくりで、高級車に変化のための変化はいらない、という主張が込められていた。寸法的にはホイールペースが35mm延びたが、全長、全幅は変更なし。エンジンもピストンやクランクシャフトの軽量化を図り、振動・騒音などの低減に寄与したが、基本は変わっていない。しかし、97年7月のマイナーチェンジで、顔を若干リデザインした。エンジンも型式は変わらないが、VVT-iの採用で新世紀BEAMSタイプに進化。オプションだがクルーズコントロールの設定も見逃せない。エンジンイモビライザーシステムやオートアラームも採用した。
2代目の改良点は上記の通りだが、しかし最大のテーマは200km/hレベルでの安定性の向上だった。トヨタではそれを達成したことでヨーロッパへの輸出を確信したという。
2000年8月、3世代目に進化した。開発テーマは21世紀の最高級車の頂点、性能面ではあらゆる点て世界のトップにと定められたという。全長と全幅は旧型を踏襲しながらもホイールベースを75mm長くし、全高を55mm高くした。その結果、スタイリングは大きく変わり、ビッグキャビンをもつ、トレンドに合った造形となった。ヘッドランプのガラス面が上面にまでまわり込んでいるのもトレンドのひとつ。パッケージングについては、エンジンをキャビンの方向へ移動させ、燃料タンクをリヤシート下に収めるなどの手法により、キャビンスペースを拡大し、快適性を高めた。テーマのひとつだったトランクルーム拡大も解決した。
エンジンは従来型をボアアップ(87.5mmから91mmに)して4.3LとしたV8・280psで、ミッションは5速スーパーECT、ゲートシフトタイプ。サスペンションの基本は変わらないが、新しく設計したダブルウイッシュボーンタイプを前後に採用。グレードはA、B、Cの3種。これにユーロチューンドサスペンションのeRバージョン(AとB)、Cには本革シートを使用したインテリアセレクションや快適性重視のFパッケージ、両者を合わせたモデルなどがある。
2001年8月、デュアルステージSRSエアバッグを新採用。そのほか、ナビゲーションシステムを最新モデルにし、オーディオを9スピーカーに統一、電動リヤサンシェードの標準化拡大などをはかったが、基本グレードに変化はなかった。
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