crucible
「crucible」の意味・「crucible」とは
「crucible」は、英語の単語で、日本語では「るつぼ」または「試練」と訳されることが多い。原義としては、金属を溶かすための容器を指すが、比喩的には厳しい試練や困難な状況を意味する。この単語は、物理的な道具を指す場合もあれば、人間の精神的な試練を指す場合もある。「crucible」の発音・読み方
「crucible」の発音は、IPA表記では /ˈkruːsɪbəl/ となる。IPAのカタカナ読みでは「クルーシブル」となり、日本人が発音するカタカナ英語では「クルーシブル」と読む。「crucible」の定義を英語で解説
「Crucible」 is a noun that refers to a container made of a substance that can resist great heat, used for melting, fusing, or calcining ores, metals, and the like. Metaphorically, it refers to a severe test or trial.「crucible」の類語
「crucible」の類語としては、「melting pot」、「trial」、「test」、「ordeal」などがある。「melting pot」は、異なる文化や民族が混ざり合う場を指す表現で、「crucible」の比喩的な意味と共通する部分がある。「trial」、「test」、「ordeal」は、試練や困難な状況を指す単語で、「crucible」の比喩的な意味と直接的に関連している。「crucible」に関連する用語・表現
「crucible」に関連する用語や表現としては、「forge」、「furnace」、「kiln」などがある。「forge」は鍛冶場を、「furnace」は炉を、「kiln」は窯を指す。これらの単語は、「crucible」が指す金属を溶かすための容器と同じく、高温を利用する工程や場所を指す。「crucible」の例文
以下に「crucible」を用いた例文を10例示す。 1. The crucible is used to melt the metal.(るつぼは金属を溶かすために使われる) 2. The experience was a crucible for the team.(その経験はチームにとっての試練だった) 3. The city was a crucible of innovation.(その都市は革新のるつぼだった) 4. The crucible was heated to a high temperature.(るつぼは高温に加熱された) 5. The war was a crucible that tested the nation's resolve.(その戦争は国家の決意を試す試練だった) 6. The crucible was filled with molten metal.(るつぼは溶けた金属で満たされた) 7. The crucible of his early years shaped his character.(彼の初期の年代の試練が彼の性格を形成した) 8. The crucible was made of a heat-resistant material.(るつぼは耐熱性の材料で作られた) 9. The crucible of adversity brought out the best in him.(逆境の試練が彼の最善を引き出した) 10. The crucible was used in the process of smelting.(るつぼは精錬の過程で使用された)るつぼ
高熱、高温下で金属や塩類を溶解や保温を行う耐熱性のつぼ状の容器をいう。黒鉛、耐火粘土などでつくられることが多いが、白金、石英、アルミナが利用されることもある。各種金属材料の研究開発用とする小型のものから工業用の大型のものまで、ざまざまな種類がある。中の材料が直接火炎に接触しないので化学変化が起きにくく、成分比率が重要な合金の溶融に適する。
るつぼ
(CRUCIBLE から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/12 02:00 UTC 版)

るつぼ(坩堝)は、高熱を利用して物質の溶融・合成・保温を行う際に使用する耐熱容器。化学分析では重量分析のほか金属の溶融等に利用される[1]。また、金属加工用の炉にるつぼ炉がある。一般的には湯のみ状の耐熱容器であるが、歴史的には金属加工に用いられた皿形のるつぼなどもある[2]。
化学分析
化学分析では重量分析のほか金属の熔融、灼熱、濾過等に利用される[1]。るつぼを保持する道具としてるつぼはさみ(トング)がある。
灼熱用・熔融用
素材
素材には白金、金(アルカリ熔融用)、銀(アルカリ熔融用)、ニッケル、鉄、石英、磁器、タンタル、ジルコニウムなどが用いられる[1]。冶金やその研究の場合はアルミナ、ジルコニア、ベリリアなどが用いられる[1]。
厳密には化学分析ではないが、多量の試料の分解、高温実験用のさやるつぼ、電極兼用のるつぼなどには黒鉛が用いられる[1]。
加熱
実験室レベルでの加熱にはブンゼンバーナー・小型電気炉などを用いる。一般のるつぼはガスバーナーで加熱するが、高温になると赤外線の放射量が多くなり、なかなか昇温しないため、マッフルという覆いをつけることが多い。
特徴と注意点
素材の選定にあたっては用途、加熱温度、るつぼ素材からの不純物の影響、耐蝕性、価格などが考慮される。るつぼは高温になると膨張するため、材質によっては割れることがある。特に水で急冷するなどは避けるべきである。
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- 白金るつぼ
- 分析化学や特殊セラミック製造などの不純物を嫌う分野では白金るつぼが好んで使用されるが、高温下の白金は意外にも化学的安定性に欠けることに留意する必要がある。純白金製のるつぼもあるが機械的に弱いため、銅を2 - 5%添加したものが多い[1]。
- フッ素や塩素の雰囲気下で白金を強熱するとハロゲン化合物を生成し、損傷する。また希塩酸と希硝酸の混合物を白金るつぼ中で加熱すると王水と同様の反応が生じ、るつぼが腐食される。さらに、白金るつぼを還元炎で直接加熱した場合は炎中の炭素が白金に溶け込み劣化させることが知られている。同様に、重金属の単体が生じるような反応を加熱させながら行うと白金が合金化して損傷を受ける。白金るつぼは素材の性質上、再生・修理は高額となるので十分注意する必要がある[3]。
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- 石英るつぼ
- 恒量性がよいが材質上肉厚となるため十分に灼熱できない場合がある[1]。
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- 金るつぼ
- 金は化学的に安定だが、融点が1064℃と低い。
金製や白金製のるつぼは非常に高価で、特に白金製るつぼの価格は科学実験機器のカタログで通例「時価」と掲載されているがこれは材料費が価格のうちの多くを占め、かつ貴金属市場における相場に大きく影響されるためである。
濾過るつぼ
濾過用の濾過るつぼには、グーチるつぼやマンローるつぼなどの種類がある[1]。
るつぼ炉
工業用のるつぼ炉は溶解炉や保温炉として用いられる[4]。
半導体工場用は、石英製の石英るつぼが用いられている。大型のるつぼでは、人が入れるほどのサイズの物もある。
光学ガラスの融解にはかつてセラミックス製のものが用いられたが、微量不純物の混入を嫌って現在では白金製のものが用いられている[5]。
脚注
- ^ a b c d e f g h 長島弘三「るつぼの取扱いについて」『分析化学』第4巻第6号、日本分析化学会、1955年、395-400頁、doi:10.2116/bunsekikagaku.4.395、ISSN 0525-1931、 NAID 130000947346、2021年10月31日閲覧。
- ^ “戦国山城で全国初「本丸から金の粒子」 真田氏拠点・群馬の岩櫃城跡 出土の坩堝に付着”. 上毛新聞. 2021年5月14日閲覧。
- ^ http://www.techno-qanda.net/dsweb/Get/Document-9870/ 産業技術総合研究所 Technoknowledge network 白金器具の取り扱いについて(白金るつぼの使用上の注意点が簡潔かつ網羅的に掲載されている)[リンク切れ]
- ^ “ダイカスト職種(ホットチャンバダイカスト作業)”. 外国人技能実習機構. 2021年5月14日閲覧。
- ^ 永田信一『図解 レンズがわかる本』日本実業出版社〈Visual engineering〉、2002年、61頁。 ISBN 4-534-03491-1。
関連項目
外部リンク
- るつぼ、マッフル 理科ねっとわーく(一般公開版) - ウェイバックマシン(2017年10月3日アーカイブ分) - 文部科学省 国立教育政策研究所
- 『るつぼ』 - コトバンク
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