Amphotericin Bとは? わかりやすく解説

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アンホテリシンB

分子式C47H73NO17
その他の名称アンホゾン、フンギリン、フンギゾン、アンホ-モロナール、Amphozone、Fungillin、Fungizone、Ampho-Moronal、Amphotericin B、ファンギリン、Fungilin、アムホテリシンB、アンホモロナール、AMPH【アンホテリシンB】、ファンギゾン、SM-26000、アンフォテリシンB、アムビゾーム、AmBisome、ハリゾン、Halizon、AMPH【Amphotericin B】
体系名:アンホテリシンB


アムホテリシンB

Amphotericin B, Fungizone

【概要】 ブリストル・マイヤーズ・スクイブ社の抗真菌薬商品名は「ファンギゾン」。剤型は錠:100mg、シロップ:100mg/mL(24mL)、注:50mg/V。経口薬(独特の味がするシロップ)は吸収しないので、口腔カンジダ食道カンジダに使う。 

用法・用量静注1日0.25mg/kgから開始して漸増し、1日0.5mg/kgを3~6時間以上かけ点滴。最高量:1日1mg/kg又は隔日1.5mg/kg。吸入1回2.5~5mg/mLを1日2~5回吸入1~2カ月継続この他気管内、胸腔内、髄腔内、膀胱注入がある。 

作用真菌の膜ステロールを含む細胞膜結合し膜構造変化与え、その透過性障害を起こさせて死滅させるアスペルギルスカンジダムコールクリプトコッカス、ブラストマイセス、ヒストプラズマ、コクシジオイデス、ホルモデンドラム、ヒアロホーラ、ホルミシチウムに効果。カンジダアスペルギルスムコールでは単剤、クリプトコッカスではフルシトシン併用を行う。 

相互作用・副作用】 副作用が多いので使い慣れないと怖い悪寒戦慄高頻度ステロイド剤併用するペンタミジンアミノ糖抗生物質ガンシクロビルなどでは腎毒性強くなる頻回クレアチニン値を測定腎障害では中止あるいは投与量調整この他貧血血管炎高K血症不整脈肝障害電解質異常

《参照》 真菌抗真菌薬カンジダアスペルギルス症クリプトコッカス症コクシジオイデス症


アムホテリシンb

【仮名】あむほてりしんb
原文】amphotericin B

真菌による感染症治療用いられる薬物抗真菌薬一種である。

アムホテリシンB

(Amphotericin B から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/23 04:28 UTC 版)

アムホテリシンB
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 ファンギゾン、アムビゾーム、Fungizone, Mysteclin-F
Drugs.com monograph
胎児危険度分類
  • US: B
法的規制
  • JP: 毒薬、処方箋医薬品
  • US: Rx-only, hospitalization recommended.
投与方法 経静脈、経口投与
薬物動態データ
生物学的利用能100% (IV)、経口ではほぼ吸収されない
代謝腎臓
半減期初期半減期は24時間、消失半減期は約15日
排泄極めて緩徐に尿中へ排泄される
胆汁排泄については不明
識別
CAS番号
1397-89-3 
ATCコード A01AB04 (WHO) A07AA07 (WHO), G01AA03 (WHO), J02AA01 (WHO)
PubChem CID: 14956
DrugBank DB00681 
ChemSpider 10237579 
KEGG D00203  
ChEBI CHEBI:2682 
ChEMBL CHEMBL267345 
NIAID ChemDB 000096
化学的データ
化学式C47H73NO17
分子量924.091
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アムホテリシンB(アンフォテリシンB、アンポテリシンB、amphotericin B)とはポリエン系抗生物質の1つ。真菌細胞膜エルゴステロールと結合し、膜に小孔を作ることにより殺菌的に作用する。単体では黄色の結晶。

薬効

アスペルギルス属カンジダ属クリプトコッカス属を含む、幅広い真菌に対して効果を示す。腎毒性があるが、ナイスタチンよりは弱いため、全身性の真菌症には良い適応である。アゾール系抗真菌薬等が著効するような軽症の真菌感染症については本剤ではなく他剤を第一選択とすることが推奨されている(消化管感染症を除く:後述)。日本ではファンギゾン、そしてドラッグデリバリーシステム(DDS)を利用したアムビゾームなどが上市されている。アムビゾームではリポソームに包むことにより副作用が軽減されている。原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)を引き起こすフォーラーネグレリアに対しても効果が認められている。最近では、COVID-19 患者に生じる重篤な真菌感染症であるムコール症の治療薬として重用されており、多くの人命を救っている。

投与経路

経口投与による吸収はほとんど認められないため、肺真菌症や真菌性髄膜炎といった病態では、注射薬として使用する。ただし消化管の真菌感染症に限っては内服投与される。特に食道カンジダや口腔内カンジダ症には、病巣に直接付着して作用するシロップ剤が内服薬が用いられる(ファンギゾンシロップなど)。

参考文献

関連項目


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