アルニコ
アルニコとは、合金の一種で、主にアルミニウム(Al)とニッケル(Ni)、コバルト(Co)の3種の合金を化合して作られた金属物質のことである。主に永久磁石の材料物質として知られている。
アルニコ合金は、溶解した金属材料を磁界の中で冷却することによって優れた磁力と耐熱安定性をもった永久磁石として精製することができる。原料としては、アルミニウム・ニッケル・コバルトの3種の金属の他に、少量の鉄などが含まれる。また、銅やチタンなどが含まれる場合もある。
アルニコ磁石は電気モーターやスピーカー、ギターのピックアップ部分などに用いられている。酸化鉄(鉄サビ)を主成分とする安価なフェライト磁石が登場する20世紀半ばまで、アルニコ磁石は磁石として最もよく用いられていた。
al.ni.co
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/22 21:45 UTC 版)
![]() |
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2017年6月)
|
al.ni.co | |
---|---|
出身地 | ![]() |
ジャンル | オルタナティヴ・ロック[要出典] グランジ[要出典] |
活動期間 | 1997年 - 2001年 |
レーベル | ユニバーサルJ |
旧メンバー | 上杉昇(ボーカル) 柴崎浩(ギター) |
al.ni.co(アルニコ)とは、かつて結成されていた日本の音楽ユニットである。
1997年11月に結成され、1998年3月にデビュー。2001年に解散。
メンバー
- 上杉昇(うえすぎ しょう)- SHOW WESUGI
- ボーカル、作詞、作曲担当。神奈川県横須賀出身。
- 柴崎浩(しばさき ひろし)- HIROSHI SHIBASAKI
- ギター、編曲、作曲担当。東京都荒川区出身。
経歴
1997年11月、音楽性の相違を理由にWANDSから脱退[1]した、ボーカルの上杉とギターの柴崎により結成。元々上杉はWANDSを一人で脱退しソロ活動を開始する予定だった。その際、WANDSのライブ制作をしていたトライコーンという会社で舞台監督をしていた人物がマネジメントをする事となった。その後、ユニバーサルと契約するに至り、「柴崎も欲しい」と言われたようであり、Kが説得して柴崎を辞めさせた。そして二人でal.ni.coを結成することとなった[2]。
WANDS時代のビーイング社を離れてユニバーサルJに所属し、1998年3月21日、シングル「TOY$!」でデビュー。1998年後半から1999年にかけて2ndシングル「晴れた終わり」、3rd「カナリア」、1stアルバム『セイレン』をリリースし、ライヴツアー「al.ni.co LIVE 1999 #1」(全国6ヵ所8公演)を実施するなどの活動を行うも、2001年、柴崎が「自分の音楽をやりたい」という意思を表明。それに対し上杉は、かつてのWANDS脱退を決意した過去の不自由な自分の姿を重ね、ユニットの解散を決断したという[3]。
上杉は解散、当時の事務所を辞める際、マネジメントを務めていた者より「契約解除をしたいのならば出版権を買え」と言われ、それに応じる形となった。その為、上杉はal.ni.coの出版権を保持しているのでセルフカバーなどでリリースする事は出来る。しかし原盤権はユニバーサルJとマネジメントの所属する事務所が管理している。その為、この二者が応じない限り、当時の音源での再発売は不可能である。[3]
以後、上杉はソロ活動を経て猫騙(2006年)に、柴崎はabingdon boys school(2005年)にそれぞれ所属。
2024年12月4日、サブスクにおいて全楽曲が解禁された(ただし、セイレン収録のシークレット・トラックは未解禁)[4]。
特徴
WANDS脱退当初はユニットを組む予定もなかったが、自身のソロ活動に向けて曲を作り続けていた上杉がアレンジを柴崎に頼み、柴崎が引き受けて手伝いをしていたことから結成へと至った[5][6]。
WANDS時代は織田哲郎や栗林誠一郎など作曲家が制作した楽曲を主にリリースされてきたが、al.ni.coでは、大半の楽曲において作詞・作曲を上杉昇、サウンドプロデュースを柴崎浩が担当[7]。
上杉は、楽曲制作にあたり、周りの人達や聴いてくれる人が離れたとしても自分のやりたいことを貫くかその逆かを悩んだが、WANDSをやめた理由が自分が表現したいことができなかったからなので前者を選んだ[8]。
「al.ni.co」というユニット名は、エレキギターのピックアップに主に用いられるアルニコ磁石から取ったものである。「アルニコ」というなじみの無い斬新な響きに音楽性が象徴されていることから、その名がつけられたようである[9]。ロゴマークとして「@」(アットマーク)が使用されていた。
ディスコグラフィー
シングル
発売日 | タイトル c/w |
楽曲制作 | オリコンチャート 最高順位 |
|
---|---|---|---|---|
1st | 1998年3月21日 | TOY$! 無意味な黄色〜ミーニングレス・イエロー 雨音(EXPANDED DEMO TRACK) |
作詞・作曲:上杉昇/編曲・プロデュース:柴崎浩 作詞・作曲:上杉昇/編曲・プロデュース:柴崎浩 作詞・作曲・編曲・プロデュース:上杉昇 |
15位 |
|
||||
2nd | 1998年11月11日 | 晴れた終わり Providence of nature 不変のうた |
作詞・作曲:上杉昇/編曲・プロデュース:柴崎浩 作詞・作曲:上杉昇/編曲:鈴木ミチアキ/プロデュース:al.ni.co 作詞・作曲・編曲:上杉昇 |
15位 |
|
||||
3rd | 1999年1月21日 | カナリア Prayer あした |
作詞・作曲:上杉昇/編曲:柴崎浩 作詞:上杉昇/作曲・編曲:柴崎浩 作詞・作曲:上杉昇 |
19位 |
|
アルバム
発売日 | タイトル | オリコンチャート 最高位 |
備考 | |
---|---|---|---|---|
1st | 1999年3月3日 | セイレン | 14位 |
タイアップ一覧
使用年 | 曲名 | タイアップ |
---|---|---|
1999年 | カナリア | ミズノ「INTERNATIONAL’99」CMソング |
ライヴ
al.ni.co LIVE 1999 #1
- 1999年2月17日 渋谷クラブクアトロ
- 1999年3月21日 札幌ペニーレーン24
- 1999年3月31日 福岡ドラムロゴス
- 1999年4月2日 名古屋クラブクアトロ
- 1999年4月9日・10日 梅田ヒートビート (4月9日は上杉が体調不良で4月30日に公演延期)
- 1999年4月16日・17日 赤坂BLITZ
- 1999年4月30日 梅田ヒートビート (4月9日の振替公演)
脚注
注釈
出典
- ^ al.ni.coとして出演した1999年3月2日放送『新・真夜中の王国』(特集タイトルは「今はやりたい事ができてます」)[1] (NHK-BS) の中では、一般の人が持つWANDSというイメージと自分達が志すWANDSにギャップが生じ、ファンに対しても自分に対しても、お互いがフェアなのが脱退だと決め、脱退を決断したと語っている。
- ^ 『自伝 世界が終るまでは・・・2』有限会社オフィスポジョ、2020年5月24日、56頁。
- ^ a b 『自伝 世界が終るまでは・・・2』有限会社オフィスポジョ、2020年5月24日、56-64頁。
- ^ “NEWS!!!”. 上杉昇 OFFICIAL WEBSITE. 2025年1月10日閲覧。
- ^ 雑誌『B-PASS』1998年3月号より[要ページ番号]。
- ^ 雑誌『uv』(ソニーマガジンズ)1998年4月号より[要ページ番号]。
- ^ アルバム、カップリングで作曲を多数手掛けてきたWANDS時代の柴崎とは違い、al.ni.coでは作曲作品は、シングル「カナリア」の収録曲「Prayer」の1曲のみで、上杉の志す音楽の補助的な役割だった。
- ^ オフィシャルファンクラブ「Flower Company」会報#4
- ^ 朝日新聞(1999年[いつ?])掲載のインタビュー[要ページ番号]
アルニコ磁石
(Al-Ni-Co から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/30 13:56 UTC 版)
![]() |
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。2020年10月)
( |
アルニコ磁石(アルニコじしゃく、Al-Ni-Co)は、鉄に加えアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)などを原料として鋳造された磁石(鋳造磁石)である。[1]「アルニコ」の名前の由来は、各元素記号を単純に並べたものである。銅などを添加物として加えることがあり、強い永久磁石として利用される。
20世紀半ばまで主流の磁石であったが、1960年代にコンゴ動乱の影響によって原材料のコバルトが暴騰したため、より安価で造形の容易なフェライト磁石などに主役の座を奪われた。
解説
強い磁力
一般的に利用可能な磁石として、ネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石などの希土類磁石(レアアース磁石)と同じくらいに強い磁力を持つ。アルニコ磁石は地球磁場の約3,000倍に相当する1,500ガウス程の磁束密度を持つ。また、アルニコ合金は、約800度の高いキュリー点を持つ。
欠点
保磁力がそれほど大きくないため、反磁界の大きい薄板形状では自己減磁のために使用することが出来ないという欠点がある。
成分
日本産業規格(JIS規格)では、以下の組成の合金とされている。[1]
元素 | Al | Ni | Co | Cu | Ti | Nb | Si | Fe |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
割合[wt%] | 8~13 | 13~28 | 5~42 | 2~6 | 0~9 | 0~3 | 0~0.8 | 残部 |
用途
アルニコ磁石は電動機やセンサなどに主に使用されるほか、変わった用途として5cmくらいの棒状にしたアルニコ磁石を、牛に飲み込ませて第3胃内の針金など鉄片を束状に吸着させ創傷性心膜炎を予防するために使われる。
スピーカーユニットへの利用
![]() |
この節には独自研究が含まれているおそれがあります。
|
アルニコ磁石はスピーカーユニットによく用いられている。スピーカーユニットに使用するアルニコ磁石は丸棒型をしており、帯状の軟磁性体材料を四角に折り曲げてくびき穴を開けた、ないし円筒状のヨークと、このくびき穴の内側にある丸棒状のセンターポール(これも軟磁性体材料)に接着されている。このような構造を「内磁型」という。ヨークのくびき穴とセンターポールの隙間に磁束が集まるので、そこにボイスコイルを置いて接着されているコーン紙を振動させて音を発生させる。
冒頭で述べた通り、20世紀半ばよりフェライト磁石がアルニコ磁石を置き換えていったが、フェライトの特性上、強い磁力を得るために長さを短く直径を太く、丸棒状というよりは円盤状にする必要があり、必然的にドーナツ状の「外磁型」にせざるをえない。そうするとユニットが嵩張って扱いに不便となる。また磁場がユニット外部に漏れるため、磁場の影響が問題視される機器にスピーカーを近づける事ができなくなる。ブラウン管式のテレビがまさにそれであり、いわゆるAV化において不利であった。これに対しアルニコ磁石は、長さを長くして前述のように丸棒状にした方が磁力を得るためには有利であり、また保磁力の点でも長くする必要がある。さらに磁場がヨークによって閉じ込められ外部への漏洩が小さく、ユニットは小型にまとまる。難点はユニットが高価になる事と経年に伴う減磁である。
上記の事情から、1980年代半ば以降のAVブームとともに、価格が高くともあえてアルニコ磁石を採用するスピーカーの例が増えた。AV用としてのほか、音質の良さについても物理的根拠がある。すなわち、アルニコ磁石はフェライト磁石と異なり磁石自体に導電性があり、ボイスコイルから生じる逆起電力をショートするので、アンプ部に入り動作を狂わせることが少ないといえることである。もっとも、フェライト磁石を使用しても、ポールピースに銅製のキャップを装着するなどの対策をとることによって導電性をもたせ、同様の効果を得ることは可能である[要検証 ]。
楽器への利用
アルニコ磁石はエレクトリック・ギターのマグネティック・ピックアップにも広く利用されており、製品名に「アルニコ」を冠したモデルも販売されている[2]。
脚注
- ^ a b 『JIS C 2502 永久磁石材料』日本産業標準調査会、2019年。
- ^ Alnico II Pro™ APH-1 AND TBAPH-1
関連項目
固有名詞の分類
- Al-Ni-Coのページへのリンク