保磁力とは? わかりやすく解説

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ほじ‐りょく【保磁力】

読み方:ほじりょく

強磁性体磁化にするために必要な逆向き磁界強さ


保磁力 【coercivity】


保磁力

読みほじりょく
英語:coercive force

硬磁性材料外部磁界加えていったん磁化すると,外部磁界除いた後も磁化が残る.磁化ゼロにするには,逆向き磁界加えなければならない磁化ゼロになるときの逆向き磁界を保磁力という.

保磁力

【英】:Coercive Force, Coercivity

磁性体が持つ磁化向き反対方向磁場作用させて、磁化または磁束密度ゼロになる時の外部磁場の値をいう。磁気分極(あるいは磁化)および磁束密度ゼロになるときの磁場の値を、それぞれ記号でHcJ、HcB区別して記す場合があるが、磁気特性評価する場合通常保磁力とはHcJを表す。外部磁場対す磁化安定性ないしは外部磁場対す抵抗力意味しており、保磁力の大きな材料硬質磁性材料小さ材料軟質磁性材料となる。永久磁石材料にとって最も重要な物性値である。

保磁力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 05:15 UTC 版)

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保磁力(ほじりょく, Coercivity)は磁化された磁性体を磁化されていない状態に戻すために必要な反対向きの外部磁場の強さをいう。 抗磁力(こうじりょく)ともいう。

保磁力の単位には、CGS単位系ではエルステッド [Oe] 、SI単位ではアンペア毎メートル [A/m] をもちいる。1 [A/m] は 4π×10-3 [Oe] である。

BHカーブ、磁性材料が外部磁場(H)の中に置かれた時の磁化(磁束密度:B)の強さを示す図。

図において、強磁性体を外部磁場の中にいれて外部磁場を大きくしていくと、磁性体は磁化されていき磁束密度Bを増加させる。そこから外部磁場を減少させていっても、磁性体のBは、着磁時のカーブに沿って減少することはなく、ヒステリシスをもつ。外部磁場がゼロになったとき、残っている磁化を残留磁化という。さらに逆向きの磁場を加えて、残留磁化がゼロになったときの外部磁場の強さが保磁力である。

なお,磁化と磁束密度Bは、強磁性体の透磁率が大きくて真空の透磁率による磁束密度μ0Hを無視できる場合は同一視して良いが,透磁率の低い永久磁石材などでは,全く無視できなくなるので注意を要する。

永久磁石の材料としては保磁力が大きいことが望ましく、変圧器の磁芯などの用途では、逆に小さいことが望ましい。保磁力は外部磁場による磁壁の動きやすさによって決まるので、材料の組織の大きさ、残留ひずみの量などで変化する。

なお、逆磁場や温度変化による磁力の減少を減磁と言い、磁力を失わせることを消磁(しょうじ, Degaussing)と言う。

関連項目


保磁力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/09 01:59 UTC 版)

磁性体」の記事における「保磁力」の解説

詳細は「保磁力」を参照 磁化された磁性体磁化されていない状態に戻すために必要な反対向き外部磁場強度

※この「保磁力」の解説は、「磁性体」の解説の一部です。
「保磁力」を含む「磁性体」の記事については、「磁性体」の概要を参照ください。

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