磁気ストライプの保磁力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/18 22:29 UTC 版)
「磁気ストライプカード」の記事における「磁気ストライプの保磁力」の解説
磁気ストライプは主に、4000 Oe の高保磁力のものと 300 Oe の低保磁力のものが使われているが、中間の 2750 Oe のものも珍しくない。高保磁力の磁気ストライプは消磁されにくく、頻繁に読み取られる用途や長期間の使用が想定される場合に適している。低保磁力の磁気ストライプは書き込みの際にあまり磁気エネルギーを必要としないので、書き込み用の装置が高保磁力のものより安価である。カードリーダーはどちらの磁気ストライプでも読み取れ、高保磁力のカードライターは低保磁力のカードでも書き込める(通常、モードを切り替えるが、高保磁力モードでも低保磁力のカードに書き込めることもある)。低保磁力のカードライターは低保磁力のカードにしか書き込めない。 見た目で言えば、一般に低保磁力の磁気ストライプは明るい茶色で、高保磁力の磁気ストライプは黒に近い。ただし、中にはアメリカン・エキスプレスの透明なカードのように銀色のストライプになっているものもある。高保磁力の磁気ストライプは一般家庭にあるような大抵の磁石ではダメージを受けない。低保磁力の磁気ストライプは逆に比較的簡単にダメージを受ける。このため銀行の発行するカードは今ではほぼ間違いなく高保磁力の磁気ストライプを使っている。ただし、強力なネオジム磁石を近づけると、高保磁力のカードでも完全に消磁してしまう恐れがある。 磁気ストライプカードは磁性体を裏面に塗布した切符などの形状で、公共交通機関などでよく使われている。このような磁気ストライプは比較的安価に製造できるが耐久力は低く、長期の使用には適していない。
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