2価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/19 07:40 UTC 版)
化学において2価(英語:divalentあるいはbivalent)[1]とは、元素やイオン、官能基や分子の原子価が2であることを意味する。原子価は原子から出ている共有結合、極性共有結合、イオン結合などの化学結合の数を表している。
例
- カルシウムや硫黄などは2価の元素である。カルシウムはイオン結合、硫黄はH2Sのような共有結合や、Na2Sのようなイオン結合を作ることができる。
- 2価の陰イオンの電荷は−2である。これに当てはまるものはS2−やSO42−などがある。
- 2価の陽イオンの電荷は+2である。これに当てはまるものはFe2+やCa2+、Hg22+などがある。
- 2価の官能基にはイミノ基(=NH)やカルボニル基(=O)などがある。
水の硬度
2価の陽イオンであるCa2+やMg2+によって水の硬度が大きくなると、水垢ができやすくなるなどの影響が出る[2]。
関連項目
脚注
- ^ radicals means the charge having 2 types of charge.html Explanation on numerical prefixes
- ^ World Health Organization Hardness in Drinking-Water, 2003
2価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:02 UTC 版)
亜鉛は、貴ガス元素を除く全ての非金属元素および半金属元素との間で二元化合物を形成することが知られている。酸化亜鉛は水に難溶な白色粉末であるが、両性酸化物であり酸にも塩基にも溶解する。他の第16族元素との化合物(硫化亜鉛、セレン化亜鉛、テルル化亜鉛(英語版))は電子材料や光学材料に用いられる。第15族元素との化合物(窒化亜鉛、リン化亜鉛、ヒ化亜鉛(英語版)、アンチモン化亜鉛(英語版))や水素化物(水素化亜鉛(英語版))、炭化物(炭化亜鉛)なども知られている。フッ化亜鉛はイオン性が強く高融点(872度)であるが、他のハロゲン化亜鉛(塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛)は共有結合性がより強いため比較的低融点を示す。 2価の水和イオン Zn2+(aq) は無色であり、多少加水分解して弱酸性を示し、その酸解離定数はpKa = 9.0である。Zn2+を含んだ溶液を弱塩基性にすると、水酸化亜鉛の白色沈殿が生成する。より塩基性が強くなると、この水酸化物は亜鉛酸イオン([Zn(OH)4]2−)として再び溶解する。亜鉛はオキソ酸イオンとも化合物を形成し、それらの例として硝酸亜鉛や硫酸亜鉛、リン酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、亜ヒ酸亜鉛、ヒ酸亜鉛などがある。黄色を呈するクロム酸亜鉛は、無色であることが多い2価の亜鉛化合物の中で数少ない有色の化合物である。最も単純な亜鉛の有機酸塩の一例として酢酸亜鉛がある。 亜鉛-炭素結合を持つ有機亜鉛化合物として、合成化学において試薬として用いられるジエチル亜鉛がある。ジエチル亜鉛は1848年に報告された初めての有機亜鉛化合物であり、亜鉛とヨウ化エチルの反応によって合成される。それはまた金属-炭素間にσ結合を有する化合物としても初のものであった。
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「2価」の例文・使い方・用例・文例
- 2価の銅の、または、2価の銅を含む
- 2つの炭化水素基に結合する2価基-N=N-
- 硬質で強磁性の銀白色の2価または3価の金属元素
- 希土類の2価および3価の金属元素
- 重い銀色の有毒の1価と2価の金属元素
- 2価の非金属元素で、通例無色、無臭、無味の不燃性の二原子気体
- 2価の金属の総称(カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マグネシウム)
- ヒドラジンに由来する2価の-HNNH-基
- メタンから誘導される2価のCH2基
- 2価のイオン-O-O-を含む無機化合物
- 酸と反応して塩を生成する2価のUO2基
- 2価基-CONHCO-を含む有機化合物類の総称
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