飲酒習慣と健康
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 05:17 UTC 版)
「急性アルコール中毒」および「向精神薬#死亡者数」も参照 世界の疾病負荷(WHO, 2019年)順位死因DALYs (万)DALYs(%)DALYs(10万人当たり)1 新生児疾患 20,182.1 8.0 2,618 2 虚血性心疾患 18,084.7 7.1 2,346 3 脳卒中 13,942.9 5.5 1,809 4 下気道感染症 10,565.2 4.2 1,371 5 下痢性疾患 7,931.1 3.1 1,029 6 交通事故 7,911.6 3.1 1,026 7 COPD 7,398.1 2.9 960 8 糖尿病 7,041.1 2.8 913 9 結核 6,602.4 2.6 857 10 先天異常 5,179.7 2.0 672 11 背中と首の痛み 4,653.2 1.8 604 12 うつ病性障害 4,635.9 1.8 601 13 肝硬変 4,279.8 1.7 555 14 気管、気管支、肺がん 4,137.8 1.6 537 15 腎臓病 4,057.1 1.6 526 16 HIV / AIDS 4,014.7 1.6 521 17 その他の難聴 3,947.7 1.6 512 18 墜死 3,821.6 1.5 496 19 マラリア 3,339.8 1.3 433 20 裸眼の屈折異常 3,198.1 1.3 415 アルコールは毎年250万人の死亡につながっており、世界死因の4%を占める。ロシアでは男性の37%が55歳以前に死亡しており、主な原因は強いアルコール飲料、特にウォッカが原因と考えられる。イギリスでは、このような早期死亡の比率は7%である。 2012年の研究は44件の研究から、男性5杯以上、女性4杯以上の過剰な飲酒がひと月に1度でもあると、これまで言われていた少量の飲酒での健康効果を損なうとした。しかし、ハーバード大学医学大学院によると適度なアルコール摂取は、健康な高密度リポタンパク質(HDL)コレステロールのレベルを上昇させる。アルコールはまた、インスリンに対する細胞の抵抗性を低下させ、血糖値をより効果的に低下させることができる。 従来、1日にビール1缶程度の飲酒であれば死亡率が低下するとされてきたが、禁酒の理由には死亡率に影響するような病気になっているということがあるため、2016年には疾患の有無を区別し87件の研究から解析したところ、そうした飲酒と飲酒しない人の間には、総死亡率には違いがなかった。月に一度の大量飲酒(男5杯・女4杯以上)によって、リスクが上回る。 また2016年の別の研究は、195か国の592研究のデータを分析し、飲酒しないことが最も健康を保つとした。
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