食用・飲用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 16:54 UTC 版)
インドや中国などで古くから、類いまれな栄養価を持つ果物として人々に食されてきた。果実は栄養価が高いが、酸味と渋みが非常に強く、生で食べるには難がある。このため、加工され様々な形態で商品化されている。通常、果実は洗浄され、圧搾され、搾りかす(プレスケーキ、油粕)と果汁に分離される。搾りかすは、種子部分は油に、残りの部分は天然着色料(黄色、オレンジ)、ジャム、パイなどに利用される。果汁は遠心分離、沈降、濾過等の方法で油分や残滓を除いて精製され、ジュース、リキュール、シロップ、ゼリーといった加工品になる。フィンランドでは、ベビーフードの栄養成分として使用されている例もある。葉は反芻動物の飼料として利用されるほか、風乾し、最終的には挽いて茶葉として使われることもある。 なお、主に果実の収穫と加工に際しては以下のような難しさがある。まず、サジーの果実は実の間に棘が密集して配置されているため、収穫が困難である。低木の枝をすべて取り除き、ホルモン投与によって果実の切り離しに必要な力を低減する、収穫を機械化する等の方法で効率化が図られている。また、果実は熟しすぎるとその場で感知できるほどの強い麝香のような匂いを発する。洗浄することで臭気は軽減するが、根本的にこの問題を避けるためには非常に短い収穫時期を逃さずに果実を収穫し、加工工場へ迅速に運び、ただちに4-6 ℃まで冷却して微生物の成長を遅らせる必要がある。果実を数日以上保存する場合には、急速冷凍技術を用いて冷凍する必要がある。解凍後、抽出されたジュースは冷蔵保存しなければならず、長期保存のためには低温殺菌や冷凍保存が必要となる。さらに、主に種子に含まれるα-リノレン酸は融点が低いため熱に弱く、酸化しやすいという別の問題もある。この問題に対しては、超臨界二酸化炭素抽出法などの新しい技術を利用することで効率的に油分の抽出が可能になっている。 国内外の企業が、こうして加工されたサジーを使った様々な商品を開発し販売している。インドでは、国防研究開発機構(DRDO)の構成機関である高地防衛研究所(DIHAR)が、サジーの果実から飲料を調製する技術を開発して以来、サジーへの注目が高まっている。この技術は地元企業やNGOに譲渡され、インド市場では「Leh Berry」、「Ladakh Berry」、「PowerBerry」などのブランド名で、無添加の飲料として販売されている。DIHARでは飲料の他にも、ジャムやピクルス、葉を主成分とするハーブティーなどを開発し、商品化している。インドでのサジーに対する需要の高まりは、ラダック地域における果実の価格が2001年の8.0ルピー/kgから2011年の23.0ルピー/kg、2016年の50.0ルピー/kgへと上昇していることからも伺える。
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食用・飲用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 10:21 UTC 版)
花は砂糖漬けにしたり、薄く衣をつけて天ぷらに調理されたりもする。赤い種子を集めて焼酎などに漬けておくと、一風変わった香りの果実酒を作ることができる。
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