量産型ガンタンク
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OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。「ガンタンク量産検討型」とも呼ばれ、設定画では単に「ガンタンク」と表記されている。メカニックデザインは山根公利で、昔からガンタンクがどうやって弾を装填しているのか疑問だったため、自分なりに辻褄を合わせて給弾機構のようなものを考えたという。 陸軍省で製造された、東南アジア戦線向けの量産検討機。ホワイトベース隊で実戦参加したガンタンクが、大型移動砲台として予想以上の戦果を挙げたことから、同機の陸戦兵器としての試験は続行されることとなり、数機が試作される。原型機から多少の改良がおこなわれており、宇宙用の各種機構が廃されている。キャノン砲の威力も向上し、バレルの延長により飛距離と命中精度も向上している。背部ランドセルは大型の自動装弾システムに変更されており、射撃体勢に入ると展開して砲弾が露天積載状態になる。また、砲弾の積載量も変更されている。原型機では背部にあったキャノン砲の排気ダクトは、胴体側面後部に移設されている。生産性向上のためにコア・ブロック・システムは廃されパイロットの生存率は低下するものの、上半身が旋回可能となり原型機の問題点を克服している。頭部のアンテナは長くなり通信機能が強化され、無限軌道の側面に装甲を追加することで被弾率の軽減が図られている。ただし、後方からの砲撃を想定した仕様となっていることと、低コスト化により装甲の耐久性は低下している。一年戦争末期に少数が実戦配備されている。 劇中での活躍 第10話に3機が登場。公国軍のアプサラス秘密工場が内在する山に対し、ジェット・コア・ブースターを観測機として間接射撃をおこない、中腹にある坑道入口に直撃弾を与え、公国軍のノリス・パッカードをして「いい腕だ」と言わしめる。なお、ノリスや連邦軍のシロー・アマダは本機による射撃を「艦砲射撃」と呼んでいる。 第08MS小隊が護衛に就き、カレン・ジョシュワの「ジム頭」との共闘により、襲い来るドム1機をキャノン砲で撃破する。しかし、ノリスのグフカスタム1機によって本機はすべて撃破される。後日談にあたる『ラストリゾート』では、終戦から数年後に、1機の残骸が丘陵地帯に放置されている。 たいち傭・千葉智宏の漫画『機動戦士ガンダム外伝 ザ・ブルー・ディスティニー』では、北米の山岳地帯で1機が陸戦型ジムの護衛をともないイフリート改と交戦するが、接近戦にもちこまれ全滅する。また、北米の連邦軍ニューバーン基地に配備されている2機が陸戦型ジムとともに基地を襲撃するドム部隊を迎撃するが、2機とも撃破されている。 孝岡春之介・高崎とおるの小説『機動戦士ガンダム MSV-R ザ・トラブルメーカーズ』では、終戦直後の中央アジアの砂漠地帯で、戦車部隊への配備が確認されている。 美樹本晴彦の漫画『機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル』では、宇宙世紀0085年のMSパイロット養成学校「エコール」の演習で、模擬戦用の自動操縦の機体が登場。胸部に2基取り付けられたセンサーに低出力ビームを当てると活動を停止するようになっているも止まらず、演習にも関わらず実弾を発砲してジム・カンヌ2機のうち1機を行動不能にするが、教官のヤハギ・フランジバックが操縦するもう1機のビーム・サーベルに貫かれ停止する。
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