選挙の結果と影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/06 15:10 UTC 版)
「2013年伊丹・宝塚市長選挙」の記事における「選挙の結果と影響」の解説
4月14日の投開票の結果、伊丹市では現職の藤原市長が維新候補に3倍以上の圧倒的大差を付けて当選し、宝塚市では現職の中川市長が維新候補を2倍近い大差で破って当選した。また、両市議会の補欠選挙でも維新候補はそれぞれ元職に競り負け、維新の会は4つの選挙全てを落とし、結党以来初めての惨敗となった。 3選を決めた伊丹市の藤原市長は「対立候補というよりも橋下市長と戦っている気がした」と語り、橋下市長と松井知事が応援演説に入ったことに対して「大阪府知事、大阪市長の2人が乗り込んできて、伊丹市民にあれこれ言うのはいかがなものか」と批判した。また、「伊丹を大阪の植民地にしてはいけない」と言う訴えが市民の共感を呼び、大差での当選につながったとの認識を示した。大阪国際空港の存廃については、自身が「空港の存続・活性化」を公約に掲げて大差で当選したことを指摘し、「決着がついたと思う」と語った。宝塚市で再選した中川市長は「橋下氏が『僕は宝塚市民になりたくない』と言ったと聞き、怒りでいっぱいだった」と述べ、「宝塚を大阪の一部にしない」と言う訴えが市民の共感を呼んだとの認識を示した。維新候補が選挙の争点に掲げた市職員の給与水準については、適正額を検討する第三者機関を設置し、9月頃を目処に引き下げの方向性を示す考えを表明した。 公認した候補者の得票数は、前年12月の第46回衆議院議員総選挙での両市を含む兵庫県第6区における維新の比例得票数から大きく目減りする惨敗となった。この選挙結果について、選挙対策本部長を務めた杉田水脈衆議院議員は、現職以外の陣営からも一様に維新批判が展開されたとの認識を示し、「維新包囲網だった。どの陣営もたたいているのは維新のことだけだったと思う」と選挙戦を振り返った。選挙の敗因については、「宝塚は大阪ほど危機的な状況ではなかったということ。宝塚は今は赤字でないので、いくら危機感を訴えても伝わらない。市民は改革よりも安定を望んだという結果だと思う」と語った。橋下共同代表は「実力不足がそのまま現れた」と語り、松井幹事長は「維新の政策が理解されていない」との認識を示した。7月の兵庫県知事選挙については、今回の敗戦に関わらず、現職の井戸知事に対抗馬を党公認候補として擁立する方針を強調したが、6月19日の定例記者会見において、候補者選定作業の難航や党支持率の低迷を理由に、公認・推薦候補の擁立を断念する方針を表明した。維新が候補擁立を見送った7月21日の2013年兵庫県知事選挙は、井戸と日本共産党系候補との一騎討ちとなり、結果は井戸が圧勝して4選を決めた。また、同日に行われた第23回参議院議員通常選挙では、日本維新の会は獲得8議席と伸び悩んだ。続く9月29日に行われた堺市長選挙でも、日本維新の会は、結党以来常勝を続けていた大阪府内の選挙で初の完敗を喫するなど、一連の選挙の結果は、今後の党運営と党の政策進展に暗雲が立ち込めるものとなった。
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