解答編『ひぐらしのなく頃に解』
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「ひぐらしのなく頃に」の記事における「解答編『ひぐらしのなく頃に解』」の解説
目明し編 「綿流し編」に対する解答編。昭和57年に起きた4年目の事件、および、「綿流し編」と酷似した昭和58年の物語が、魅音の妹、詩音の視点で語られる。詩音は悟史に出会い、恋をするが、4年目の事件で悟史は失踪する。1年後、悟史の失踪を園崎家の仕業と思い込んだ詩音は、復讐のために村の御三家たちと沙都子を次々に殺害する。しかし、すべては誤解によるものであった。これが「綿流し編」の真相であり、圭一の視点からはうかがい知れない真実が明かされている。詩音は魅音への手向けとして、圭一を殺してやろうと襲うが、重傷を負わせるにとどまる。詩音はその帰りにマンションから転落、エレベーターの屋根に落ちた際に正気に戻り、自らの罪を悔い地上へと身を投げる。 雛見沢の裏側にひしめく内情が色濃く描かれており、疑心暗鬼に陥りやすい雛見沢の土壌が垣間見える。 罪滅し編 「鬼隠し編」に対する解答編。「鬼隠し編」でのレナと圭一の立場を入れ替えた物語。レナは、父を騙して家の財産を狙う女とその情夫のヤクザのために独りで悩み、ついには二人を殺害する。偶然この事実を知った圭一たちは事件を隠蔽するために協力する。その後、二人の死体が消え、疑心暗鬼になったレナは、それを園崎家の暗躍と信じ込み、雛見沢の呪縛と対決すべく単独で行動を始める。レナを説得しようとした圭一は拒絶され、レナは姿を消す。圭一は魅音ら他の仲間たちのおかげで、「鬼隠し編」においてレナや魅音を信じられず殺害してしまった自分の罪を思い出し、レナを救うことを梨花と共に決意。その後再び圭一らの前に現れたレナは教室篭城事件を起こすが、圭一らの活躍により事件は終息する。しかし、その後この世界においても梨花は殺害され、他の村人も災害の犠牲となる。この章で梨花が殺害されるたびに時間を巻き戻していて、これまでの各編での記憶を持っていることが明確に示される。 皆殺し編 「祟殺し編」に対する解答編。この編では一連の事件の真相も明かされる。梨花だけに見え、オヤシロ様である羽入が、初めて読者の前に登場する。梨花の仲間はこれまでの各編での失敗を無意識のうちに理解しており、赤坂も昭和58年の雛見沢に訪れ、惨劇回避に向けた理想的な展開を見せる。沙都子の叔父の登場だけが唯一の不安要素であったが、圭一は叔父の殺害という短絡的な手段をとらず、村を団結させることにより沙都子を救出する。 昭和58年6月の雛見沢に何度も生まれ、同じ時を繰り返してきた少女・古手梨花。幾多もの惨劇を見続けてきた彼女には、もう運命に抗う気力など残っておらず、ただ繰り返される惨劇を傍観し、そして殺される時を待つだけだった。完全に諦めていた梨花だったが、前作・罪滅し編の世界において過去の世界での出来事を圭一がマンデラエフェクトを起こし部分的に思い出したことで、まだ希望を捨て切れずにいた。そして仲間たちのある言葉に今までの世界と何かが違うと感じた梨花は、再び運命に抗うことを決意、はじめて圭一たちと協力して戦う。結果的にあと一手が足らず、仲間は全員殺され、梨花もまたしても死を遂げるものの、梨花たちは運命に対抗する手段を知ることとなる。5年目の事件と雛見沢大災害の真犯人が、実は生きていた鷹野三四とその一味であることが明らかになり、初めて村がどのようにして滅んだのかが説明される。 祭囃し編 3部構成であり、前作で再び希望を持った梨花が、今度こそ運命を打ち破ろうと最後の敵・鷹野三四に挑む。真犯人の鷹野三四の生い立ちが明かされ、梨花が理想とする昭和58年6月を創る「カケラ紡ぎ」と続く。そして、最後の物語となる「祭囃し編のカケラ」において、梨花は多くの人を味方につけることに成功し、力を合わせることで奇跡を起こす。ついに惨劇の運命は打ち破られ、事件後に全員が生存する幸福な結末を迎える。
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