複数の死者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 08:46 UTC 版)
「2019年-2020年香港民主化デモ」の記事における「複数の死者」の解説
11月4日未明、香港科技大学の男子大学生周梓楽は、前夜に警察とデモ隊との衝突があった将軍澳尚徳邨の立体駐車場の敷地内で意識不明で倒れていたところを発見され、11月8日午前8時09分、死亡が確認された。警察の追捕から逃げる過程で誤って転落したとみられるが、一連の抗議活動で自殺以外の犠牲者がでるのは初めてである。 11月11日には、8日に死亡した大学生に対する抗議活動が早朝から全土で行われ、デモ参加者に向け警察官関家栄が続けざまに実弾を3発発砲し、抗議活動に参加していた若者少なくとも2人が負傷した。銃声がした直後に黒い服を着た2人が路上に倒れ込み、2人の警察官によって地面に押さえつけられたが、このうち1人は逃走を図ろうとして警察官に取り押さえられた。警察が実弾を発砲し負傷者が発生したのは、10月1日、4日に続いて3度目となる。 11月11日、50代の日本人男性がデモ隊を撮影していたところ、参加者から暴行を受け怪我をした。命に別状はないとみられる。すでに病院で治療を受け退院した。日本人男性は観光で訪れたのではなく出張で訪れたという。また香港メディアは「男性は中国人と間違われた」と伝えている。香港デモでの邦人の負傷者は初めてとみられる。 11月12日、香港中文大学構内に警察が強行突入し、催涙弾や放水車を使い学生を多数拘束。籠城する学生は、火炎瓶や弓矢で応戦し「戦場」と化した。この影響で、大学側は今学期の授業を全て中止にし、香港教育局は14日~18日まですべての学校の臨時休校を決定した。また、中国や台湾等から留学中の学生の帰国が相次いだ。 11月14日、13日に発生したデモ支持派、反対派双方の市民同士の衝突で、デモ隊が投げたとみられるレンガが頭部を直撃し重体となっていた70歳の男性が死亡した。一連の抗議活動での死亡者は2人目。 11月16日、人民解放軍駐香港部隊が駐屯地外で道路に散乱したレンガを撤去する清掃活動を行った。香港政府は出動を要請しておらず、部隊による自主的な活動としている。これまでも駐屯地内においてデモ隊に向け警告を発することはあったが、デモに関連して駐屯地外での活動は初。 11月17日、警察とデモ隊で衝突が続いている香港理工大学で、20代の日本人観光客が香港警察に逮捕された。男性にけがはなく、デモの様子を見に来た際に逮捕されたという。日本人が逮捕されたのは9月に続いて2人目。 11月18日、香港高等法院は「覆面禁止法」が香港基本法(香港の憲法に当たる法律)に違反しているとの判決を下した。これを受け、香港警察は同法による逮捕を一時見合わせていたが、香港政府が上訴し、22日、政府の求めに応じて29日までの取り締まり再開を認めた(その後、12月10日まで延長が認められる)。
※この「複数の死者」の解説は、「2019年-2020年香港民主化デモ」の解説の一部です。
「複数の死者」を含む「2019年-2020年香港民主化デモ」の記事については、「2019年-2020年香港民主化デモ」の概要を参照ください。
- 複数の死者のページへのリンク