衰退の流れ止まらず
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2002年(平成14年)4月1日の開催より、KPK制度に変わる新番組制度が実施されることになった。S級選手を大幅に増加させることにより、S級シリーズ(FI)を年間8節へと開催を増加させる一方、長らく前後節制を取ってきた記念開催(GIII)については広域場外発売を行いやすくするため、1節4日間制に改められた。しかし、記念開催の広域場外化やS級シリーズの増加をもってしても、競輪の売り上げ向上には繋がらなかった。そのため、下記の騒動が発生した。 同年10月11日、豊橋市の市長早川勝が、三連単導入にかかる投入資金に見合った売り上げが今後期待できないとして、突然の豊橋競輪場廃止表明を行なった。しかしその後、同市市議会の最大会派であった清志会などが当面の存続を訴えたことや、競輪関係団体が2005年のふるさとダービー開催を約束したことなどにより、早川は廃止を撤回した。そして、2020年度現在も豊橋競輪は開催を行なっている。 一方で記念開催の広域場外化が浸透すると、次第に各競輪場において自場開催よりも他場の場外発売に収益の柱をシフトする動きが見られるようになり、中には本場開催と合わせて、年間300日以上発売する場も続々と出るようになった。しかし、周辺地域の理解が得られず場外発売日数が著しく制限された競輪場は、一層苦境に立たされることになった。 2003年12月31日実施の競走より、イエローラインが導入された。 2005年末のヤンググランプリ05、KEIRINグランプリ05から、佐藤直紀作曲の新ファンファーレを全国で使用。 2008年に(平成20年)JKAは「平成21年度特別競輪等公告項目」として各種アンケートを実施した。 同年4月15日にチャリロトが、4月25日にKドリームスが、発売開始(重勝式投票券)。 2009年(平成21年)9月15日、神奈川県の外部組織にあたる『神奈川県競輪組合あり方検討委員会』は、花月園競輪場の廃止は妥当とする報告書をまとめ、同月18日、同場を主催する神奈川県競輪組合と主催自治体に対し報告書を提出した。理由は、2008年度時点における累積赤字が49億円に達しており、4年後の2013年度には77億円までに膨らむ見通しだからだとした。この報告書に基づき、当時の同組合管理者であった松沢成文は同年12月1日、正式に花月園競輪の廃止を決定した。花月園競輪場は当時、自場開催を除く場外発売日数が74日と少ないため、自場開催にかかる赤字分を補うことができなかった。そのため、今後開催を続けたとしても、年間約5億円の赤字が見込まれることから、廃止は妥当と結論付けられた。翌2010年3月31日が最後の開催となった花月園競輪場は、59年に亘る歴史にピリオドを打った。 四日市競輪場は通年ナイター開始という活路を見出し、包括民間委託も導入して黒字転換を果たした。 2011年(平成23年)頃を境に、ビッグレースにおける独立UHF局の地上波中継番組がほぼ無くなっていった(#地上波を参照)。 2013年5月31日には、中日新聞が一宮競輪場を2013年度末で廃止する方向で最終調整に入ったと報じた。1991年度をピークに売り上げが減少し、2009年度・2010年度は赤字を計上。2012年度も当初予測していた1億4000万円を大幅に超える見通しとなり、過去の収益金からなる繰越金も2014年度で底を尽くため。
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