衰退の要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 09:02 UTC 版)
上代特殊仮名遣の対立は徐々に消えていったが、言語変化の要因一般に言えることから過去に研究者に言及されたものとして、以下の理由が挙げられる。 母音体系が不安定であった(例えば大野晋などが述べている) 甲乙の担う機能負担量が少なかった(例えば松本克己などが述べている) いっぽう藤井游惟は、上述のように、上代特殊仮名遣は白村江の戦いから大量亡命した朝鮮語を母語とする百済からの帰化人書記官たちが、朝鮮語の音韻感覚で日本語の条件異音を聞き分け、書き分けたものであり、8世紀中葉から上代特殊仮名遣が急激に衰退してゆくのは、白村江から100年近く経ち、世襲の白村江亡命百済人書記官達が日本語しか話せない三世・四世・五世へと交代していったためだとしている。
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