行空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/30 15:16 UTC 版)
数学の線型代数学の分野における、ある行列の行空間(ぎょうくうかん、英: row space)とは、その行列の各行ベクトルの線型結合として起こり得るすべてのものからなる集合のことを言う。K を(実数や複素数の全体などのような)体とする。K に属する成分からなる m × n 行列の行空間は、n-空間 Kn の線型部分空間である。行空間の次元は、その行列の行ランクと呼ばれる[注 1]。
- ^ この記事でも述べられているように、線型代数学は非常によく発達した数学の学問分野であり、多くの関連文献が存在する。この記事で述べられているほとんど全ての内容は、Lay 2005、Meyer 2001 および Strang 2005 に見られる。
- ^ 環に対する定義と性質は、「n-次ベクトル空間 Kn」を「左自由加群」で置き換え、「線型部分空間」を「部分加群」で置き換えることで、同様なものとして成立する。非可換環に対しては、この行空間はしばしば「左行空間」として区別される。
- ^ a b この例は、実数、有理数およびその他の代数体において有効となる。しかし、非ゼロの標数を持つ体や環については、必ずしも有効とはならない。
- 行空間のページへのリンク