余因子展開とは? わかりやすく解説

余因子展開

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/01 03:08 UTC 版)

数学線型代数学における余因子展開(よいんしてんかい、: cofactor expansion)、あるいはピエール・シモン・ラプラスの名に因んでラプラス展開とは、n正方行列 A行列式 |A| の、n 個の A(n − 1)小行列式の重み付き和としての表示である。余因子展開は行列式を見るいくつかの方法の一つとして理論的に興味深く、行列式の実際の計算においても有用である。

A(i, j)余因子英語版とは、次で定義されるスカラーである:

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余因子展開

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 05:18 UTC 版)

行列式」の記事における「余因子展開」の解説

詳細は「余因子展開」を参照 n次正方行列 A := (aij) に対して、i 行または i 列を除いてできる小行列式に (−1)i+j乗じた Δ i j = ( − 1 ) i + j | a 11 ⋯ a 1 , j − 1 a 1 , j + 1 ⋯ a 1 n ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ a i − 1 , 1 ⋯ a i − 1 , j − 1 a i − 1 , j + 1a i − 1 , n a i + 1 , 1 ⋯ a i + 1 , j − 1 a i + 1 , j + 1a i + 1 , n ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ a n 1 ⋯ a n , j − 1 a n , j + 1a n n | {\displaystyle \Delta _{ij}=(-1)^{i+j}{\begin{vmatrix}a_{11}&\cdots &a_{1,j-1}&a_{1,j+1}&\cdots &a_{1n}\\\vdots &\vdots &\vdots &\vdots &\vdots &\vdots \\a_{i-1,1}&\cdots &a_{i-1,j-1}&a_{i-1,j+1}&\cdots &a_{i-1,n}\\a_{i+1,1}&\cdots &a_{i+1,j-1}&a_{i+1,j+1}&\cdots &a_{i+1,n}\\\vdots &\vdots &\vdots &\vdots &\vdots &\vdots \\a_{n1}&\cdots &a_{n,j-1}&a_{n,j+1}&\cdots &a_{nn}\end{vmatrix}}} を (i, j)余因子(よいんし、英: cofactor)という。(係数 (−1)i+j含まない形で定義する場合もある。) 列(あるいは行)に関する線型性から、正方行列行列式は、ある列(あるいはある行)の変数に関して1 次である。A の行列式は j 列に関して det ( A ) = Δ 1 j a 1 j + Δ 2 j a 2 j + ⋯ + Δ n j a n j {\displaystyle \det(A)=\Delta _{1j}a_{1j}+\Delta _{2j}a_{2j}+\cdots +\Delta _{nj}a_{nj}} と展開される。また同様に i 行に関して det ( A ) = Δ i 1 a i 1 + Δ i 2 a i 2 + ⋯ + Δ i n a i n {\displaystyle \det(A)=\Delta _{i1}a_{i1}+\Delta _{i2}a_{i2}+\cdots +\Delta _{in}a_{in}} と展開される。(余因子定め方によっては展開の符号が変わる。) 余因子次数が 1 少な行列式であるから、展開を繰り返すことで元の行列行列式小さなサイズ行列式計算帰着させることができる。基本変形対す行列式の性質をうまく組み合わせると展開の効率高めることができる。

※この「余因子展開」の解説は、「行列式」の解説の一部です。
「余因子展開」を含む「行列式」の記事については、「行列式」の概要を参照ください。

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