藤崎台のクスノキ群
名称: | 藤崎台のクスノキ群 |
ふりがな: | ふじさきだいのくすのきぐん |
種別: | 天然記念物 |
種別2: | |
都道府県: | 熊本県 |
市区町村: | 熊本市宮内 |
管理団体: | |
指定年月日: | 1924.12.09(大正13.12.09) |
指定基準: | 植1 |
特別指定年月日: | |
追加指定年月日: | |
解説文: | 天然紀念物調査報告(植物之部)第四輯 二三頁 參照 天然紀念物解説 一四〇頁 熊本舊城内藤崎臺ノ一隅ニアリテ、樟ノ巨樹七株並ビ立テリ其中ノ最太キモノハ根幹ノ境界部ヨリ五尺上ノ周圍三丈三尺アリ樹高ハ何レモ概ネ百尺以上ニ達シ壯觀ヲ呈ス |
藤崎台のクスノキ群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 13:40 UTC 版)
「藤崎台県営野球場」の記事における「藤崎台のクスノキ群」の解説
外野スタンド裏手のバックスクリーン周辺に立つ7本のクスノキの巨樹群は球場のシンボルとなっている。大きいものは幹囲12m、樹高28m、樹齢約1000年で、全国のクスノキの中でも最大級である。小さいものでも幹囲7m、樹高20m、樹齢約400年。これだけの巨樹が群生しているのは珍しく、1924年(大正13年)12月9日、国の天然記念物に指定された。クスノキ群は国と熊本県および熊本市が定めた「熊本城の管理に関する取扱要領」に基づき、県が直接管理を担当している。 前述の通り、球場の所在地にはかつて藤崎八旛宮があったが、1877年の西南戦争で社殿を焼失して移転した。跡地が軍用地となった後も、元々神木として鎮守の森にあったクスノキはそのまま残され、球場が建設される際には既に天然記念物に指定されていたため伐採されることなく、外野スタンドはクスノキ群に接する形で配置され、根幹を保護するため根元の周囲にフェンスが設けられた。このフェンスは1964年、幹の穴に入った来場者が起こした失火騒ぎを契機に高さ2.2mまで嵩上げされ、フェンス上部には有刺鉄線が張られた。 左翼側に立つクスノキの枝はスタンド左中間上空を覆うようにせり出しており、晴天時にはスタンドの観客に心地良い木陰を演出している。球場が小高いところに位置しているため周囲から良く目立ち、森の都・熊本の象徴のようになっている。合志市に所在する森林総合研究所九州育種場では貴重な林木遺伝資源として小枝を採取し、クスノキ群の種の保存に取り組んでいる。2008年頃には7本のうち1本に細菌感染によるとみられる枝枯れが発生したが、県が2010年に枯れ枝の剪定や土壌改良、抗生剤の注入などの措置を行い、立ち枯れは免れている。この枝枯れが発生した同時期には球場周辺の住民を中心に、クスノキ群の保護活動を行うとともに観光資源としての活用を目指す「熊本城藤崎台千年クスノキ群顕彰保存会」が結成されている。この保存会などの提唱により、市民や観光客がより憩える空間を演出するため、県は2008年秋から2011年秋にかけて根幹周囲に設置していた有刺鉄線付きのフェンスを撤去し、代わりに市民がイヌツゲを植栽して木柵とロープで囲い直す景観回復が実施された。 なお、左翼側の枝の一部がフィールド内に約1.5mせり出しているが、天然記念物に指定された樹木は許可なく剪定できないため、プロ野球公式戦では打球が枝や幹に接触してフィールドへ跳ね返った場合はボールインプレイ(試合続行球)として、打球が枝や幹に挟まった場合は本塁打として扱っている。また高校野球公式戦では、打球が枝や幹に接触した場合は本塁打として扱っている。
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