荷電化改造後の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/21 05:40 UTC 版)
「東武モニ1470形電車」の記事における「荷電化改造後の変遷」の解説
導入後は保安装置(東武形ATS)の新設と、それに伴う制動装置への電磁吸排弁の追加・AMME電磁自動空気ブレーキ化が施工されたほか、前面窓が木枠のままであった車両については固定支持方式のHゴム化が実施された。また、車体塗装については当初は全車とも一般形車両と同一の塗装であったが、1970年(昭和45年)2月以降、全車を対象に荷物専用車両を示すオリエンタルオレンジ一色塗りへの変更が順次実施された。 最盛期には合計9両を数えた荷扱専用車両であったが、その主要な用途である小手荷物輸送については利便性に優れた宅配便の普及による輸送量の減少等の理由により年々縮小の一途を辿り、1972年(昭和47年)には余剰となったモニ1470形1474がモニ1670形1670とともに同年12月25日付で廃車となった。その後、1974年(昭和49年)9月26日付でモニ1470形1475が、1976年(昭和51年)の東上線における小荷物輸送および郵便輸送廃止に伴って翌1977年(昭和52年)12月26日付でモユニ1190形1190・モユニ1490形1491がそれぞれ廃車となり、全車とも解体処分された。 残存したモニ1470形1471 - 1473については、車体塗装が一般形車両と同一のセイジクリーム一色塗りに変更されたほか、前照灯のシールドビーム2灯化・パンタグラフの東洋電機製造PT-42系への換装などが順次施工され、モニ1473については元の客用扉に相当する側扉の7800系の解体発生品への交換も実施された。 最末期は伊勢崎線・日光線に各一往復設定された不定期運用のみに縮小された小手荷物輸送運用に充当された同3両であったが、それら運用についても1983年(昭和58年)7月20日限りで全廃となり、同月29日付でモニ1471・1472が廃車となった。廃車後、モニ1472は民間企業に譲渡されたが、保存場所であった店舗の閉店に伴い撤去された。モニ1471は杉戸工場において長期間保管された後、1994年(平成6年)1月に東武博物館において開催された「東武ジャンク市」に出品され、日本貨物鉄道(JR貨物)へ譲渡された。譲渡後のモニ1471は小山駅側線でカバーを被せられ長期間留置されていたが、結局活用されることなく2008年(平成20年)4月に解体処分された。
※この「荷電化改造後の変遷」の解説は、「東武モニ1470形電車」の解説の一部です。
「荷電化改造後の変遷」を含む「東武モニ1470形電車」の記事については、「東武モニ1470形電車」の概要を参照ください。
- 荷電化改造後の変遷のページへのリンク