腸管出血性大腸菌とは? わかりやすく解説

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腸管出血性大腸菌 [Enterohemorrhagic Esherichia coli]

 大腸菌動物腸内生息する代表的な細菌1種類で、通状は病気の原因とならない。しかし、時に激し病原引き起こす大腸菌数十種類存在することが解って来た。それらの大腸菌は、その病原特徴から毒素原性大腸菌細胞侵入性大腸菌病原大腸菌、腸管出血性大腸菌と専門的に呼ばれる大阪堺市大流行した食中毒は、腸管出血性大腸菌の中のO157(O157:H7)と呼ばれる原因であった。この元来牛の腸内常在し、牛の糞便から検出される無毒大腸菌との区別難しいので、O157(O157:H7)の特定容易でない
O157:H7とは、ベロ毒素産生性腸管出血性大腸菌、最近では志賀毒素産生性腸管出血性大腸菌と呼ばれる細菌である。ヒト糞便のほぼ3分の2細菌で1グラムに約1012個(1兆個/グラム)の細菌含まれている。大部分99.9%)の細菌は、酸素があると増殖できない偏性嫌気性菌で、残り0.1%(109個:10億個/グラム)は酸素があっても無くて増殖できる通性嫌気性菌で、その多く大腸菌占めている。
 大腸菌通性嫌気性グラム陰性桿菌での腸内細菌科細菌一つ赤痢菌サルモネラ菌近縁細菌である。
大腸菌分類血清学分類という、細菌構成している種々の物質成分構造違い決めているが、O157:H7菌体抗原O抗原)と細菌運動性の器官である鞭毛べんもう抗原H抗原)が、O抗原対す157番目の抗血清H抗原対す7番目の抗血清凝集するという意味である。この細菌一躍全国的に有名になったのは、1996年大阪府堺市汚染したカイワレ大根使った学校給食多数患者発生し全国でも1万人以上の人発症して12人が亡くった食中毒である。本新たに指定伝染病食中毒)として指定された腸管出血性大腸菌症(食中毒)の原因菌で、その特徴赤痢菌同一外毒素志賀毒素、又はベロ毒素)を産生しベロ毒素産生性腸管出血性大腸菌と呼ばれるが、外国では一般に志賀毒素産生性大腸菌呼ばれる少量100個以下)の食物と共に経口摂取すると、比較潜伏期長い腸管内で増殖して志賀毒素産生して出血性下痢起こす時にはその毒素血液入って全身回り腎炎脳炎などを引き起こし死亡する事もある。




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