ベロ毒素とは?

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ベロ毒素

ベロ毒素は病原性大腸菌O-157作り出す毒素です。O-157存在確認は、最終的にベロ毒素の検出有無により行われます。

ベロ毒素 [Vero toxin(s)]

 ベロ毒素は本来、志賀赤痢菌もっている出血性の毒素であるが、最近問題になった病原性大腸菌O157毒素としても一般に知られるようになった。その由来1962年に安(日本)によって研究用の培養細胞としてアフリカ・ミドリザルの腎臓細胞初め培養され、その培養細胞エスペラント語緑色(verda)と腎臓(reno)を組み合わせベロ(Vero)細胞と名づけられた。その後志賀赤痢菌毒素がこの培養細胞溶かすことが判り、その毒素はベロ毒素とよばれている。それとは別に腸管出血性大腸菌O157もこの毒素をもっていることが判り2種類のベロ毒素(VT1,VT2)が分離された。志賀赤痢菌毒素VT1であるが、致死量はVT2のほうがVT1より30倍強い。腸管出血性大腸菌がベロ毒素をもつようになった原因として、ベロ毒素の遺伝子をもつファージ大腸菌感染して、強い病原性発現する大腸菌O157になったのではないか考えられている。

ベロ毒素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/19 02:56 UTC 版)

ベロ毒素(ベロどくそ、verotoxin)とは、一部の腸管出血性大腸菌EHEC, enterohaemorrhagic Escherichia coli)が産生し、菌体外に分泌する毒素タンパク質外毒素)で、VT (= Vero cell Toxin) の省略形。一部の赤痢菌(志賀赤痢菌、Shigella dysenteria 1)が産生する志賀毒素(しがどくそ、シガトキシン)と同一のものであり、志賀様毒素(しがようどくそ、shiga-like toxin)とも呼ばれる。真核細胞リボソームに作用して、タンパク質合成を阻害する働きを持つ。影響を強く受ける臓器は大腸腎臓で、出血性の下痢、急性脳症、溶血性尿毒症症候群(HUS)などのさまざまな病態の直接の原因となる病原因子である。なお、シガテラ食中毒の原因物質のひとつであるシガトキシン (ciguatoxin) とは別の物質である。


  1. ^ a b Konowalchuk J; Speirs J; Stavric S (1977). “Vero response to a cytotoxin of Escherichia coli”. Infect. Immun. 18 (3): 775–9. PMC: 421302. PMID 338490. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC421302/. 
  2. ^ a b c 清水健、「腸管出血性大腸菌が産生する志賀毒素の発現様式と菌体外への放出機構 -志賀毒素転換ファージの構造と機能からの考察-」『日本細菌学雑誌』 2010年 65巻 2号 p.297-308, doi:10.3412/jsb.65.297, 日本細菌学会
  3. ^ a b 牧野耕三、品川日出夫、「遺伝子の再編成と水平伝播による細菌の病原性獲得『化学と生物』 2000年 38巻 2号 p.83-92, doi:10.1271/kagakutoseibutsu1962.38.83, 日本農芸化学会
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  5. ^ Scotland, S.M., Smith, H.R., Willshaw, G.A., Rowe, B. (1983): Vero cytotoxin production in strain of Escherichia coli is determined by genes carried on bacteriophage. Lancet 2, 216., doi:10.1016/S0140-6736(02)93043-6
  6. ^ Scotland, S.M., Smith, H.R., Willshaw, G.A., Rowe, B. (1983): Vero cytotoxin production in strain of Escherichia coli is determined by genes carried on bacteriophage. Lancet 2, 216., doi:10.1016/S0140-6736(02)93043-6
  7. ^ 藤井潤、「【細菌タンパク毒素の新たな理解へ向けて】 ベロ毒素に関する新たな知見」化学療法の領域. 25, (5), pp.755-764, 2009-04. (株)医薬ジャーナル社, ISBN 978-4-7532-8029-2


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