第十四章「出口なし」《Volume 14『NO WAY OUT』》
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リクルート活動に出ていたアーロンが、負傷したエリックとともに帰還する。連れてこようと考えていた女に馬を一頭奪われ、エリックが刺されたのだという。ヒースとつき合い始めたデニースが手当てをする。傷は軽かった。 アーロンはダグラスのもとを訪れ、彼がリーダーの座を降りたことが遺憾であると訴えつつ、もう外には出ないと伝える。もはや悪い人間と出会う確率の方が高くなってしまった。そもそもリックでさえほんとうのところどうなのか。「新たなデイヴィッドソン状態」はごめんだとアーロンは言う。しかしダグラスは、妻を失った悲しみと、彼女が生きていたころに己の犯してきた罪に、うちひしがれるばかりであった。 一方、銃撃戦で大量の〈徘徊者〉を惹きつけてしまった共同体は、エイブラハムの指揮のもと、防御壁周辺の「掃除」を開始する。だが、外には予想以上の数の群れがひしめいていた。慌てて退却する途中で、ブルースが噛まれてしまい、エイブラハムが止めをさす。 冬を前にして食料の備蓄も底をつきかけている。住民たちは不安を口にし、リックは、資源節約のために共同生活をはじめるということと、武器庫の開放を伝える。 リックの家に、ジェシーとロンの親子が姿を現しその晩をともに過ごすことになる。夜、ロンは、「なぜ自分の父親は悪い奴で、カールの父親はいい奴なんだ」と迫る。だがカールは、「それが現実だ」と突き放し、床に就く。 その頃、モーガンもまたミショーンの家を訪れていた。だがミショーンは、過去の悲劇を引きずりつづける彼に対して、気持ちを切り替えろと言い放ち床を離れる。その頃、ジェシーはリックの腕の中にすべりこみ、見張り塔から降りてこられなくなったアンドレアを心配するグレンは眠れぬ夜を過ごしていた。 集結した〈徘徊者〉たちは、すでに防御壁を押し倒さんばかりの状況をひきおこしていた。自動車を横付けし、応急的な支えとする。 翌朝、スペンサーの提案により、ロープ伝いにアンドレア救出隊が出発する。辛くもアンドレアのもとに到着するグレンたち。ちょうどその時、防御壁の一角が崩壊する。あっという間になだれ込む〈徘徊者〉たち。トビンは殺され、モーガンもまた右腕に噛みつかれ、切断手術を施される。ダグラスはただ己の失策を責め、涙を流すばかりであった。 道路は〈徘徊者〉で充ち、リックたちは屋内に潜んでいる。いまわの際のモーガンはカールを呼び寄せ、ベンを殺したところを見たと告げる。そして、それでもカールは思いやり深い子で、いかにその思いやりを失うのがたやすいことなのかと話し聞かせる。モーガンの目には、カールの姿が一瞬だけ、死んだ息子のデュエインに見えた。 住民を見捨てて離脱することを提案するスペンサー。アンドレアはそんな彼を殴り飛ばす。そして同じころ、リックもまた「脱出」を提案していた。ひとまず彼らだけで町を出て、落ち着いたところで救出に戻ればいいとジェシーを説得する。しかしマギーは、ソフィアとともに残るという。 全身に〈徘徊者〉の死骸を塗りたくり、自宅を後にするリックたち。しかし、恐怖にすくみ上ったロンは悲鳴を上げ、ゾンビに食いつかれてしまう。それを助けようとしたジェシーもつかまる。助けを求めて、必死にカールの腕にしがみつくジェシーの腕を切り落とすリック。そして、彼らの身を案じたダグラスの放った銃声によって、さらに〈徘徊者〉たちが集まり始める。しかも流れ弾がカールの右目をえぐり取ってゆく。 窮地に陥ったリックたちの姿を見て、エイブラハム、アーロンとエリック、そしてユージーンその他大勢の人々が、路上に飛び出て戦い始める。かろうじて共同体は守られた。 カールもまた、一命はとりとめる。昏睡状態の息子に、リックは話しかけつづけた。「これまでのやり方は誤りだった。人間が集まり、力を合わせる。そこに希望がある。だから生きていてくれ」。
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