科学史的評価とは? わかりやすく解説

科学史的評価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 06:55 UTC 版)

慶州瞻星台」の記事における「科学史的評価」の解説

1910年瞻星台存在学界認知させたのは、朝鮮総督府観測所所長つとめた和田雄治であった気象学者であった和田は、現地足を運んで1909年4月放棄態となっていた瞻星台確認伝承文献記録研究とともに文化財としてその保護努めた和田推測するところでは、かつて瞻星台頂上には木造建造物設置されており、そこで渾天儀のような天文観測器具による観測常時行われていた。瞻星台を「東洋最古天文台」と位置付ける和田の説は併合時代朝鮮人にとって民族的誇り掻き立てるものであり、以降長年わたって無批判受け入れられていた。 後の大韓民国成立後同国内の科学史学界では、瞻星台建造意図についての解釈何度かの変遷経てきた。瞻星台学問的な調査研究はじめられたのは、大韓民国成立後1960年代になってからであった科学史家の全相運は1964年瞻星台構造と機能検討し天文観測構造物設置するには不向きな構造であることを指摘した。全相運の説では、太陽運行につれて日影長さ記録する圭表日時計としての役割が主であり、内部もしくは頂上から天文観測を行うことがあったとしても、日食などの変異に際して臨時行われるだけのものだとされた。 全の問題提起きっかけとして、科学史専門としない者も含めて様々な説唱えられ激烈な論争繰り広げられた。瞻星台天文観測とは無縁な宗教的象徴的な建造物だという主張もこの時期登場した金容雲によれば瞻星台周髀算経などに伝えられる当時科学知識集積した一種記念碑であり、使われている石の数(約360個)は1年日数を、積まれ段数一説には28段)は二十八宿象徴していた。また李龍範は、善徳女王仏教力を入れていたこともあり、仏教発展願い霊山である須弥山った祭壇であろう考えた1990年代には論争飽きられ収束し常設的な天文台だとする伝統的な見解も、宗教的象徴的な意味だけを認め主張いずれも影を潜めた。1996年開かれた第9回国際東アジア科学史会議では、瞻星台何らかの天文観測が行われたかもしれない、という点で史学者の間に意見一致見られた。ただし、具体的な観測形態その意味付けについて統一的な見解いまだに得られていない

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科学史的評価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 23:38 UTC 版)

測雨器」の記事における「科学史的評価」の解説

世宗代の朝鮮では科学技術振興し天文学医学農業技術などで独自の発展見られた。気象観測分野限っても、測雨器のほか、標(スピョ、河川水位計測するための標識)や風旗(プンギ、風向計のような新し器具導入された:28科学史家の全相運はこの時代を「韓国伝統科学黄金時代」と呼び中国模倣とどまらない創造的科学技術気運があったとした:28。その代表的な事績とされているのが測雨器である。 測雨器設置には雨乞い祭事一環という側面もあった。日照りに際して降雨を待つ心情を天に訴え、それによって農民安ど感を与えとともに祭事の後に降った計ることで王の威徳を示すのである現存する正祖代の測雨台には、数百字にわたる銘文でその政治的な製作意図記されている。それによると、世宗英祖代と比べて正祖代には気象観測科学的価値よりもこのような東洋的祭政における王道精神呪術的発揚」に主眼置かれていたと考えられる

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