神仏援助とは? わかりやすく解説

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神仏援助

1.神が人を助ける。

『太平記』巻5「大塔宮熊野落ちの事」 大塔宮(おほたふのみや。=護良親王)の一行幕府軍追われた時、老松おいまつ)と名のる1415歳少年が、「大塔宮の難を救え」と触れ廻った。それに応じて大塔宮味方する軍勢現れたので、宮は窮地脱することができた。後に、大塔宮が膚につけた守り袋を見ると、老松明神御神体全身に汗をかき、御足には土がついていた。

『太平記』16「高駿河守例を引く事」 10万余騎の黄旗兵が玄宗皇帝官軍加勢したため、安祿山の反乱軍は逃げ去る。後に勅使宗廟詣でると、立ち並ぶ石人両足が泥にまみれ五体に矢が立っていたので、宗廟の神が黄旗兵と化したことがわかる。

★2.観音が人を助ける。

古本説話集下-67 貧女が、20に対して田植えの手伝い請け負う。ところが、田植えの日がどの家も皆同じ日になってしまい、貧女困りつつも、最初に請け負った人の田へ行って働く。その夜20人の所から田植え手伝い礼物を、貧女所へ持って来る。翌日貧女日頃念ずる観音像を見ると、像は泥にまみれ、御足真っ黒になっていた。

『日本霊異記』上-6 高麗留学中に難に会った老師行善は、日本帰ろうとするが、途中の河を渡ることができない行善観音念ずると、老翁現れて舟で対岸渡してくれる。行善が舟を下りると、老翁も舟も消え失せる。これこそ観音化現であろう行善思い観音像造り礼拝した〔*『今昔物語集』16-1類話〕。

『日本霊異記』中-34 娘が、求婚してきた男に食事出そう思って何もない観音像に祈ると、隣家乳母食事持って来てくれる。娘は着ていた黒い衣を乳母与える。後、観音拝み乳母与えた黒衣が像にかかっているのを見る。

『日本霊異記』中-42 千手観音像に福を祈る女のもとに妹が訪れ、銭百貫入りの皮置いていく。その脚には馬糞がついていた。千手観音花香油をそなえに行くと、観音の足にも馬糞がついていた。

*→〔傷あと〕3。

*『観音経』が人を救う→〔経〕1a『宇治拾遺物語』6-5『太平記』巻3「赤坂の城軍の事」。

★3.人間の手助け観音援助と思う。

堤中納言物語貝合継子としていじめられている姫君と、正妻姫君とが貝合わせをする。蔵人の少将継子姫君味方をし、多く美しい貝を箱に入れて姫君部屋近く高欄ひそかに置く。それを見た姫君女童たちは、日頃信仰する観音助け考える。

★4a.吉祥天女が人を助ける。

『日本霊異記』中-14 貧し皇族の女が、宴席設けるための財貨吉祥天女像に請う乳母あらわれみごとな料理食器ととのえてくれる。女は礼として乳母衣裳与えるが、後に天女像を拝むと、乳母与えた衣裳天女像にかかっていた。

★4b.吉祥天女が男の淫欲満たす

『日本霊異記』中-13 山寺優婆塞うばそく在家男性信者)が、吉祥天女像に愛欲心を起こし、「天女のごとき美女与え給え」と願う。ある夜、優婆塞吉祥天女と交わる夢を見る翌日、彼が天女像を見ると、像の裙(すそ)の腰のあたりが精液汚れていた〔*『今昔物語集』巻17-45に類話〕。

古本説話集下-62 鐘撞き法師が、吉祥天女像に愛欲心を起こす吉祥天女がそれに応えて、「汝の妻になろう」と夢告する。法師は、吉祥天女化身である美女裕福に暮らすが、やがて天女戒め破って愛人をつくる。吉祥天女は、大きな2ついっぱい精液法師返し去って行く。

★4c.弁才天が男の淫欲満たす

奇談異聞辞典柴田宵曲)「弁才天奇談和州長谷の僧が弁才天女の木像恋慕し長年修行の心も失せて病臥する。弁才天は、僧の迷い晴らして再び仏道修行に励ませようと、僧と夫婦関係を結ぶ。弁才天は「このことを人に語るな」と禁ずるが、僧は嬉しさのあまり、弁才天との関係を仲間ほのめかす弁才天怒り、「汝が漏らした慾を返すと言って去る。僧は、多くを顔にかけられたように感じ、やがて癩病になって死んだ(『譚海』巻5)。





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