石川県真脇遺跡出土品 (石川県)
石川県真脇遺跡出土品
主名称: | 石川県真脇遺跡出土品 |
指定番号: | 473 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1991.06.21(平成3.06.21) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 縄文 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 真脇遺跡は能登半島先端部近くの富山湾に面した内浦【うちうら】の海岸地域の低湿地に所在する。 昭和五十七から五十八年に遺跡の中央を流れる真脇川の流路付け替え工事および工事用道路によって壊される部分、約一、三〇〇平方メートルの発掘調査が行われた。調査の結果、縄文時代前期前葉から晩期終末まで連綿と継続する集落の様相が明らかになった。 三メートルにおよぶ遺物包含層【ほうがんそう】、そして各時期に所属する遺構群が発見され、長期間にわたる縄文時代の遺構・遺物が途切れることなく継続する様子を伝える遺跡は全国でも極めて珍しい。 真脇遺跡周辺の丘陵地は地すべり地帯であり、また真脇川は豪雨の際、鉄砲水を出す川であった。この地すべりと鉄砲水による土砂の堆積作用によって、真脇遺跡は遺跡廃絶後に堆積土中にパックされた状態で保存されたと考えられる。それゆえ、動・植物遺存体の残りも極めて良好であった。ことに二八〇頭におよぶイルカの骨の発見は、真脇遺跡の生業を考えるうえで貴重な資料といえよう。また遺構では径一メートルを超えるクリの巨木を半截して柱とする晩期の巨大木柱【もくちゆう】列など、縄文時代の建物の変遷をみるうえで貴重なものが出土している。 真脇遺跡出土品の総数は三〇〇〇点を超えるが、そのうち各時期の文化相を知るうえで貴重なもの、残存状態の良好なもの二一九点を指定した。その内訳は前期層出土のもの七七点、中期層出土のもの六二点、後期層出土のもの二七点、晩期層出土のもの五三点である。 これら指定品のなかには土器・石器類のみでなく、土製・石製・骨角【こつかく】製の装身具、土偶・岩偶・石棒など呪術【じゆじゆつ】品と考えられるもの、木製の皿【さら】・櫂【かい】および柱根【ちゆうこん】など生活史上・精神史上貴重な資料も含まれている。 一遺跡の出土遺物で縄文時代各期の連続した変遷をたどれるのは稀有のことであり、北陸地方縄文時代変遷の重要な指標になるのみでなく、縄文時代全般の生活相・精神活動をみていくうえで本件は極めて貴重な学術資料といえよう。 |
考古資料: | 石上神宮禁足地出土品 石人 石人 石川県真脇遺跡出土品 石川県矢田野エジリ古墳出土埴輪 石川県雨の宮一号墳出土品 石枕 |
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