相撲ライター・相撲ファンの反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 22:59 UTC 版)
「朝乃山英樹」の記事における「相撲ライター・相撲ファンの反応」の解説
Yahoo!ニュースのオーサーである、スポーツライターの飯塚さきは問題が報じられた5月場所の11日目に大相撲を観戦しているが、「観客の一人として本当に楽しめなかった」と記している。こそこそ隠れて行ったガイドライン違反の発覚時に、嘘をついて保身に走った朝乃山に「“大関”の自覚はなかったのか」という憤りを感じており、また厳罰によって他の力士にも迷惑が及ぶことにも言及している。師匠の8代高砂からは「大変な迷惑をかけて申し訳ないです。まだ若いので一から出直してほしいです」というメッセージを受け取っているという。 相撲ライターの佐藤祥子も日刊スポーツスポーツ部デスクの佐々木一郎と能町みね子との鼎談を行っており、2021年7月場所中に記事となった。能町は朝乃山の兄弟子にあたる朝青龍のサッカー問題(2007年)に対する処分について、「この時は2場所の出場停止処分で、これですら当時の私は『重いのでは?』と思っていたんですよ」と前置きしつつ「でも今がコロナ禍という前代未聞の事態というだけで、キャバクラに行くことなんて普通なら何も悪いことではないですね。3場所や6場所の出場停止って、休場中の横綱のサッカー問題や野球賭博問題を超えるほどの重罰なのか? と、その整合性がわからなくて」と疑問を呈し「朝乃山が処分明けから順調に勝ち進んだとしても、幕内復帰ができるのが最短で2年後になるんです。だから実質、2年の謹慎と言ってもいい。現在27歳ということで現役力士としてとても大事な時期なのに、そこまで考えられての処分なのかな? 不満というか、私は疑問なんです」と述べた。これに対して、佐々木がコロナ禍でのことであり過去の事例との比較は出来ないと説明し、朝乃山が感染した場合「集団生活である相撲部屋の他の人間にうつしてしまう。あげくは本場所開催そのものに影響してくる可能性がある。個人だけにとどまらない、大きな影響を秘めているというところ。そこが処分の重くなる要因のひとつだと思っているんですよ。それこそ協会員約1000人の生活、ひいてはその家族たちの生活にも関わり兼ねない。その観点での捉え方をすれば、なかなかに重大な事だと判断されたのではないか」「尾車コンプライアンス部長(元大関・琴風)も、『朝乃山は最初から本当のことを言っていれば、3、4場所で、ここまでの処分ではなかっただろう』と明言しているんです。それと、ご存じの通り、相撲界は師弟関係、信頼関係を大事にします。今回は昨年11月に朝乃山の所属する高砂部屋の師匠が交代したばかりでもあり、師匠の監督責任も問題視され、師弟関係の在り方にも言及されていました。『師匠がちゃんと監督できていない』ともはっきり指摘されているんですね。大関がこんなに何度も外出していたら、本来なら師匠がわかって然るべきだ、と」と異例の重罰になった理由を分析している。 処分を受けて1年後、朝乃山は三段目の土俵で復帰すると見られるが、相撲ファンからは「下で当たる力士がかわいそうです」という声が上がっている。怪我で番付が下がるわけではなく、力量差から対戦力士が負傷することをおそれる意見もあった。朝乃山と同じく不要不急の外出禁止のガイドラインに違反して3場所出場停止処分を受けた阿炎は幕下で復帰したが、復帰後2場所連続で幕下優勝して関取復帰を決めており、力量差は歴然としていた。阿炎と対戦した力士は「勉強になった」などと出世の糧にする気持ちをあらわす前向きな発言をしていたが、成績次第で可能性があった力士は「対戦すること自体は仕方ないと思っていますし、それは言い訳になってしまうこと」と前置きした上で、「でも正直『当たったら最悪だな』というのはありました。見ていても全然(阿炎の実力は)違いますし…」と漏らしていたという。 2021年6月の第10回大相撲総選挙の結果発表では処分期間中にもかかわらず3位(2233票)にランクイン。投票者からは「反省してやり直してほしい」というエールが続々聞かれた。
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