白いバラの花言葉
白いバラの花言葉の由来
(1)ギリシャ神話の女神が元となっている「愛」と「美」白いバラの基本的な花言葉は、「愛」あるいは「美」である。その「愛」と「美」はいずれも、ギリシャ神話の女神であるアフロディーテが元になっている。ギリシャ神話で「愛」と「美」を司る女神アフロディーテは、ギリシャ神の最高位である全知全能の神ゼウスの娘だ。神の身体の一部が海に落ちた際、そこにできた泡から生まれたという経緯があり、生まれた時から美しかったとされる。そして、そのアフロディーテの美しさに匹敵するものとして、陸の神がバラを生み出したという逸話がある。アフロディーテが生まれた時に作られたバラは、赤に染まっておらず、白に近い色だった説が有力である。
アフロディーテは、ローマ神話ではヴィーナスという名前であり、生まれた時の様子がボッティチェリの「ヴィーナス誕生」という絵画に描かれている。「ヴィーナス誕生」の絵には、バラも描かれているが、そのバラは純白ではないものの、白に近い淡い色をしている。
また、アフロディーテは愛に奔放な女神であり、複数の神と関係を築いている。そして、神だけではなく、アドニスという美少年とも恋に落ちた。しかし、そのアドニスは、アフロディーテの愛人であった軍神アレスによって命を奪われてしまう。その際に、悲しみによってアフロディーテが流した涙で、白いバラが赤く染まったという逸話がある。また、アドニスを助けようとしたさいに、アフロディーテにできた傷から零れ落ちた血が、白いバラを赤く染めたとする説もある。そのような、アフロディーテと白いバラに関する逸話が数多くあるため、白いバラの花言葉が、アフロディーテの象徴である「愛」と「美」になった。
(2)何色にも染まっていない白が由来となっている「純潔」「無邪気」
白いバラの花言葉である「純潔」と「無邪気」は、白という色の性質が由来となっている。白は何色にも染まっていない色であり、「純潔」を表す際に用いられることが多い。西洋風の結婚式で、花嫁が着用するドレスが代表的だ。その「純潔」がそのまま、白いバラの花言葉となった。また、バラの全般的な花言葉には、人の心の様子を表現するものが多い。そして、白が心が穢れていない、何色にも染まっていないと捉えられるということで、「無邪気」という言葉も白いバラの花言葉となった。
(3)白色が何色にでも変われることから「私はあなたに相応しい」という花言葉が生まれた
白いバラの花言葉には、「私はあなたに相応しい」という表現があるが、これは白の、他の色に変わることができるという性質が由来である。絵画のキャンバスのように、白色は、何か別の色で染める場合が多い。そのため、相手の色に染まることができるという捉え方で、相手がどのような人であっても、自身はそれに相応しい人間に変われるという意味合いとなる。そうして、「私はあなたに相応しい」という表現が、白いバラの花言葉となった。
(4)「相思相愛」の由来は結婚式のブーケに使用されるからという説が有力
白いバラには「相思相愛」という花言葉があるが、その由来は、結婚式のブーケとして白いバラが使用されるからという説が有力だ。結婚式での新郎新婦は愛し合っているため、そこでブーケとして用いられる白いバラの花言葉として、「相思相愛」が定着した形である。また、愛し合う2人の気持ちを白いバラ2本に例えて、花言葉が「相思相愛」となったとする説もある。2本のバラが同じ白色であることと、2人の気持ちが同じであることを合わせた形である。
(5)枯れを老いに見立てたことが由来の「生涯を誓う」
枯れ果てた白いバラには、「生涯を誓う」という花言葉がある。枯れることが老いを示していて、自身が老いて命が尽きるまで、他の人と関係を持たないという意思表示である。白いバラを他の色で染めず、枯れるまで白さを維持することで、命が尽きるまで変わらない純粋な気持ちを表現する形だ。
(6)咲ききっていない様子の比喩である「少女時代」「心にもない恋」「恋をするには早すぎる」
蕾の状態の白いバラには、「少女時代」という花言葉がある。バラは女性の比喩として使用されることが多く、何色にも染まっていない白いバラであり、なおかつ花が咲ききっていない状態を、女性として未熟な「少女時代」と例える形だ。また、恋が何たるものなのか、その本質を理解できていない少女が抱く恋心ということで、蕾の状態の白いバラには「心にもない恋」という花言葉もある。そして、蕾は開いているけれども、花が咲ききっていない白いバラには、「恋をするには早すぎる」という花言葉がある。何色にも染まっていない白いバラの花が、十分に咲ききっていない様子を、恋愛をする準備が整っていない状態だと例えた表現である。
白いバラの英語の花言葉
白いバラの花言葉を英語で表現すると、「love(愛)」「beauty(美)」「innocence(純潔、無邪気)」「I deserve you(私はあなたに相応しい)」「mutual affection(相思相愛)」「I vow to love you my whole life(生涯を誓う)」「girlhood(少女時代)」「Love that is not in ones heart(心にもない恋)」「too early to love(恋をするには早すぎる)」となる。白いバラの色別の花言葉の解説
白いバラの花言葉は、「愛」「美」「純潔」「無邪気」「私はあなたに相応しい」「生涯を誓う」「少女時代」「心にもない恋」「恋をするには早すぎる」である。そして、白いバラと赤いバラをひとつの花束にした場合、花言葉は「調和」や「結婚してほしい」といった意味に変わる。白いバラの本数別の花言葉の解説
白いバラを1本だけ贈る場合、花言葉は「あなたしかいない」となる。白いバラの花言葉にあるように、純粋に相手を愛するという気持ちである。そして、5本だと「あなたに出会えてうれしい」、11本は「最愛」となる。いずれも、穢れのないきれいな心から出てくる、美しい表現である。白いバラを100本集めた場合、花言葉は「100%の愛」となる。1%も曇っていない、無垢な気持ちで相手を思う形である。また、バラは色に関わらず、108本集めると、「結婚してほしい」というプロポーズの意味となる。そして、「純粋に結婚してほしい」という表現にする場合は、白いバラが選ばれる。白いバラの怖い花言葉
白いバラの花言葉のひとつである「私はあなたに相応しい」は、捉え方によっては怖い意味となる。「私はあなたに相応しい」という花言葉は、白が何色にでも変われることが由来である。そのため、白いバラを贈ることは、相手がどのような人であっても、白い色が別の色になるように、自身が相応しい人間に変わってみせるという意思表示となる。ただ、贈る相手が必ずしも、善人であるとは限らない。悪人に対して、「私はあなたに相応しい」という意味で白いバラを贈った場合、自身も同様に悪人になってみせるという意思表示になりかねない。したがって、場合によっては、自身も相手と一緒に、人の道から外れるという怖い意味になる可能性がある。また、茎が折れてしまっている白いバラは、「純潔を失って死を望む」という怖い花言葉となる。正常な状態の白いバラには、「純潔」という花言葉があるが、茎が折れるという異常な状態になることで、純潔を失ったと解釈する形だ。そして、ただ純潔を失うのではなく、純潔を失った結果、死を望むほどの絶望を抱いているという意味合いである。その、純潔を失い、絶望するに至った背景は、怖い内容である可能性が高い。さらに、死を望むほど絶望している先には、怖い将来が待ち構えているだろう。
※ 花言葉の内容は諸説あります。
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