疫学的報告とは? わかりやすく解説

疫学的報告

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 01:05 UTC 版)

粒子状物質」の記事における「疫学的報告」の解説

疫学的には、呼吸器罹患率死亡率増加、肺機能低下、重い症状としては肺の毛細血管への刺激呼吸困難肺気腫などが知られている。また一般的に3µm以下のものは健康への影響を及ぼすとの報告がある。ラットにおける実験では、ディーゼル排気微粒子免疫機能影響及ぼしアレルギー増悪させるという報告がある。黄砂においてもアレルギー悪化させるという実験報告があるほか、中国台湾韓国では黄砂飛来時に呼吸器疾患心疾患アレルギー増加したとの論文報告複数ある。 最も古い疫学的研究としてアメリカにおける二酸化硫黄粒子状物質健康影響に関する研究1974年)等がある。1980年には「一般大気環境濃度範囲粒子状物質二酸化硫黄健康な人に死亡引き起こすような証拠はない」と結論付ける論文発表され議論となった事があるが、すでにこの時期には汚染濃度低下しつつあり急速な健康影響生じなくなっていた(長期的な暴露による影響主題移っていった)のではないかという考察がある。その後1980年代後半から研究報告増えポープシュバルツらをはじめとして都市部日常的に観測される濃度での死亡率との関連性肯定する報告長期的な暴露に関する報告複数発表された。

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疫学的報告

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 09:30 UTC 版)

黄砂」の記事における「疫学的報告」の解説

中国韓国、台湾では呼吸器疾患呼吸器感染症心臓や脳の循環器疾患増加黄砂発生との相関複数論文報告されている。また喘息アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患のほか、結膜炎などの眼科症状増加報告されている。 1995年 - 1998年春に韓国行われた疫学調査では、黄砂飛来時に高齢者死亡率2.2%上昇したほか、呼吸器循環器眼科入院率や通院率が上昇した中国新聞報道によれば砂塵飛散時には肺の感染症心臓血管疾病心筋梗塞高血圧脳卒中などの増加見られるという。 日本での疫学的な調査結果は、2005年環境省海外環境協力センター検討会が『黄砂問題検討会報告書』をまとめた当時はなかったが、その後いくつか報告されている。京都大学金谷久美子富山大学研究グループは、2005 - 2009年春季富山県における入院患者調査から、黄砂の後の1週間小児喘息患者発作により入院するリスク1.8倍、小学生では3倍以上になったと報告している。国立環境研究所調査でも同様の結果出ている。九州大学北園孝成らの研究グループは、福岡県における脳梗塞による救急搬送例の調査から、黄砂の日からの3日間は脳梗塞での搬送件数が7.5%増加重症例に限ると5割以上増加した報告している。 一方上記のような調査多く黄砂以外の因子影響除去できていなかったり、統計学的に有意でないものが多いと指摘する文献もある。

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