生い立ちと長い職人時代とは? わかりやすく解説

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生い立ちと長い職人時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 08:48 UTC 版)

オーギュスト・ロダン」の記事における「生い立ちと長い職人時代」の解説

パリ在住労働者階級の子として生まれた。父ジョアン・バティスタは警察雇われる事務員で、オーギュストは妻マリーとの間に生まれた2人目の子供だった。ロダンエコール・デ・ボザールなどの美術専門教育アカデミズム)を受けず、特に青年期以降はほとんど独学彫刻習得したことで知られている。 本人の談によれば10歳時に初めて絵を描いたことで美術興味持ち14歳時に地元のプティット・エコール(小さな学校)と呼ばれる工芸学校入校した。子供達絵画デッサン教えていたルコック・ボードランという教員ロダン最初に評価した人物で、後年ロダン感謝言葉を残している。17歳工芸学校退校するまで、ジュール・ダルーアルフォンス・ルグロなど同年代活躍する画家彫刻家とも知り合っている。 プティット・エコールを退学した直後ロダン学業継続望んでエコール・ボザール(グラン・エコール)に入学志願したロダン同窓生モデルにした塑像提出したが、ボザールからの評価不合格だった。諦めず翌年翌々年塑像提出し続けたが、ボザールからは全く相手にされなかった。当時ボザール技術的な要求水準がさほど高くなかったとされ、数度わたって入学拒否されたことは非常に大きな挫折といえた。ロダン入学拒絶され理由は、ボザールでの新古典主義に基いた彫刻教育異な嗜好作品作っていたことも一因かもしれない入校諦めたロダン室内装飾職人として働きながら、次の道を模索していた。 1863年ボザール入学果たせなかったロダン追い討ちをかけたのが姉マリアの死だった。ロダン経済的に支えていた姉は、恋人との失恋劇で精神病み俗世捨てて修道女になっていた。その姉が体調崩して修道院病没すると、姉の恋人最初に紹介したロダン激し罪悪感苦しんだという。姉の後を追うように修道院入会したロダン修道士見習いとして、美術から神学へと道を変えようとした。だがロダン指導任されピエール・ジュリアン司教は彼が修道士不向きだ判断して美術の道を続けるように諭した修道会離れたロダン動物彫刻大家であったアントワーヌ=ルイ・バリー英語版)に弟子入りして、深い影響受けた。また24歳時には生涯の妻となる裁縫職人ローズ知り合い長男オーギュスト・ブーレ・ロダンをもうけているほか、装飾職人としての労働再開した普仏戦争勃発すると彼も徴兵対象となったが、近視であったことから兵役免れた。それでも戦争影響仕事減って生活が苦しくなり、30歳までロダン家族を養うだけの稼ぎ持てなかった。職を求めて新天地に向かうことを決めたロダン家族ベルギー移住して、そこで知り合い紹介ブリュッセル証券取引所建設作業参加したロダン当初仕事終われば早々に切り上げてフランスに戻るつもりだったが、様々な理由から6年滞在続けたベルギー時代彼の創作活動において重要であった考えられている。彼は装飾職人として独学彫刻技法修練していたが、展覧会用の作品作る余裕がなかったために、誰も彼が彫刻家としての夢を抱いていたことを知らなかった1875年職人親方との関係が悪化したこともあり、ベルギー滞在中に生活費節約して貯蓄続けていたロダンローズ連れて念願イタリア旅行へと出かけていった。そこで目の当たりにしたドナテッロミケランジェロ彫刻衝撃受けたロダンは、多大な影響両者から受けることになった。 彼は「アカデミズム呪縛は、ミケランジェロ作品見た時に消え失せた」と語っている。ベルギー戻ったロダンは早速イタリア旅行得た情熱を糧に『青銅時代』を製作、十数年ぶりに彫刻家として活動開始した

※この「生い立ちと長い職人時代」の解説は、「オーギュスト・ロダン」の解説の一部です。
「生い立ちと長い職人時代」を含む「オーギュスト・ロダン」の記事については、「オーギュスト・ロダン」の概要を参照ください。

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