熊野磨崖仏とは? わかりやすく解説

くまの‐まがいぶつ【熊野磨崖仏】


熊野磨崖仏

主名称: 熊野磨崖仏
指定番号 3174
枝番 00
指定年月日 1964.05.26(昭和39.05.26)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 彫刻
ト書
員数
時代区分 平安鎌倉
年代
検索年代
解説文: 平安鎌倉時代作品

熊野磨崖仏
附 元宮磨崖仏及び鍋山磨崖仏

名称: 熊野磨崖仏
 附 元宮磨崖仏及び鍋山磨崖仏
ふりがな くまのまがいぶつつけたりもとみやまがいぶつおよびなべやままがいぶつ
種別 史跡
種別2:
都道府県 大分県
市区町村 豊後高田市大字平野大字真中大字上野
管理団体 豊後高田市(昭30・9・7)
指定年月日 1955.02.15(昭和30.02.15)
指定基準 史3
特別指定年月日
追加指定年月日 平成8.03.28
解説文: 字登尺と称せられる地域にあり、鋸山山懐中に存する熊野権現社の境内にあたる岩壁南面して造顕されている。東方存する仏像如来仏の像容を示すもので、上半身のみ露呈しているに過ぎないが、現長約6.80mを有し螺髪いただき相■もまた雄偉森厳の趣を示し頭上後背の上部に三種梵字曼荼羅刻されている。西方約12.5m離れて不動明王像あり現長約8.30mを有し豪毅な彫風を示しいずれも平安時代の製作とみなされる
豊後地方優秀な磨崖仏多数分布していることによって顯著であるが殊に本仏像の如きは最も雄大なものであり、頭上曼荼羅もまた他に類例見ぬ特異なものであり、この種の磨崖仏としてその価値は高い。
鍋山磨崖仏は同市大上野にあり、不動明王像及び二童子刻され元宮磨崖仏大■眞中にあり、天部三体童子像一体が刻されいずれもこの地方彫像における一環関連性をもつものとして価値有する

熊野磨崖仏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/08 20:02 UTC 版)

熊野磨崖仏不動明王像
熊野磨崖仏大日如来像
鬼が一夜にして積み上げたという伝説が残る自然石を乱積にした石段

熊野磨崖仏(くまのまがいぶつ)は、大分県豊後高田市にある平安時代後期の磨崖仏。磨崖仏としては日本国内最大級のものである[1]。国の重要文化財(1964年5月26日指定)及び史跡(1955年2月15日指定)に指定されている。

概要

熊野磨崖仏への入り口は、豊後高田市田染の田原山(鋸山)山麓にある今熊野山胎蔵寺(いまくまのさんたいぞうじ)である。この寺の脇から急な山道を300メートルほど分け入ると、鬼が一夜にして積み上げたという伝説が残る自然石を乱積にした石段に達する。この急峻な石段を登ると左手が開け、岩壁に刻まれた2体の巨大な磨崖仏が現れる。磨崖仏の作者は不明だが、六郷山寺院の本尊寺宝等の記載もある安貞の目録には、深明如来の作とされている。実態は不明だが、磨崖仏の裏手には仏師が籠もったとされる洞窟(御所帯場と呼ばれる)などが存在する。

また、石段を登りきると熊野神社がある。

向かって左に位置する高さ約8メートルの半身像。鎌倉時代の作とされ、安山岩質の礫混じりの硬い岩壁に造られたため、彫り口がやや浅く、明王像ではあるが口元に柔和な笑みを浮かべているようにも見える。左右両脇には高さ約3メートルの矜羯羅童子像、制多迦童子像の痕跡が認められる[2]
向かって右に位置する高さ約6.7メートルの半身像。高さ約8メートルのくぼみ(龕(がん))の中に彫り出されている。螺髪等の造形的特徴から、不動明王像よりも制作年代が遡ると推定されている。光背上部の種子曼荼羅は鎌倉時代の追刻。
通常の大日如来像は菩薩形(髻を結い、装身具を着ける)に造形されるが、本像は頭髪を螺髪としており、本来の像名は不明である。重要文化財指定名称は「如来形(にょらいぎょう)像」となっている。

文化財

重要文化財(国指定)

  • 熊野磨崖仏
    • 如来形像 1躯 光背上方に種子曼荼羅3面を刻む
    • 不動明王及二童子像 3躯

史跡(国指定)

  • 熊野磨崖仏 附 元宮磨崖仏及び鍋山磨崖仏

脚注

  1. ^ 熊野磨崖仏”. 国土交通省. 2024年12月8日閲覧。
  2. ^ 不動明王像の両脇に彫られた二童子像については、以下のサイトに掲載された熊野磨崖仏の写真を参照。六郷満山の至宝 真木大堂の諸仏について(豊後高田市公式サイト)

関連項目

外部リンク

座標: 北緯33度28分41.1秒 東経131度31分32.3秒 / 北緯33.478083度 東経131.525639度 / 33.478083; 131.525639




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