瀬戸線転属後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/16 14:51 UTC 版)
1978年(昭和53年)3月19日の昇圧工事完成当日より、本線系に残存した3783編成・3787編成・3788編成を除く7編成14両が瀬戸線において運用を開始し、同年8月20日の瀬戸線の栄町乗り入れ工事完成に際しては前述した3編成も瀬戸線へ転属、全編成が瀬戸線において運用を開始した。運用開始当初の本系列は当時の瀬戸線における唯一の冷房車であったことから、主力車両として主に瀬戸線における最上級種別である急行列車運用に充当された。 後年瀬戸線の利用客増加に伴って収容力の向上を図るため、1985年(昭和59年)5月から翌1986年(昭和60年)3月にかけて本系列全車とも座席のロングシート化が施工され、特徴ある座席配置は消滅した。また、同時期には種車由来の雑多な台車を装着したク2780形について、3880系など本線系において廃車となったAL車各形式より発生した台車を転用して台車形式の整理が実施された。幾度かの台車振り替えを経て、最終的にク2780形の台車は全て3880系由来の扶桑金属工業(のちの住友金属工業)製のKS33E鋳鋼組立形釣り合い梁式台車で統一された。 AL車の車体更新車である6750系2次車の導入に伴って、本系列とも混用された瀬戸線に在籍する3730系・3770系は1990年(平成2年)に全廃となった。ただし、冷房車である本系列は代替対象から外れ、瀬戸線に残存する唯一のHL車として運用された。また同時期には2編成を併結した4両編成での運行が常態化し、編成替えを行う機会も減少したことから、一部の先頭車については前面の貫通幌を撤去した。 その後、瀬戸線の輸送力増強および本系列の代替を目的として、6000系2両編成8本が1995年(平成7年)4月から7月にかけて本線系より転入したことを受け、同年6月から7月にかけて3782編成・3783編成・3786編成・3788編成の計4編成8両が廃車となった。翌1996年(平成8年)5月には前述した6000系2両編成のうち6本を4両編成化するため中間車12両が転入し、残る6編成12両についても同年5月2日付で3787編成・3789編成が、同年5月18日付で3785編成・3790編成がそれぞれ除籍された。同年5月26日には最後まで残存した3781編成・3784編成の両編成で組成された4両編成を用いてさよなら運転「さよなら瀬戸線HL3780形」が実施され、同年6月1日付の3781編成・3784編成の除籍をもって本系列は形式消滅した。また、本系列の形式消滅によって、名鉄の架線電圧1,500 V路線区に在籍するHL車は全廃となった。 本系列の全廃後、モ3781 - モ3784が装着したFS35台車のうち3両分が、1996年(平成8年)7月に6750系の付随車サ6680形6683 - 6685へ転用された。
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