柯潔との対局
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 04:32 UTC 版)
詳細は「AlphaGo対柯潔」を参照 2016年3月、AlphaGo対李世ドル第一局の終局後、李世乭とは通算9勝2敗の世界棋士レート1位の柯潔は「AlphaGoは李世乭に勝っても、私には勝てない」と豪語した。 国際囲碁連盟事務局長で国家体育総局棋牌運動管理センターの中国共産党委員会書記である楊俊安は近いうちにAlphaGoと柯潔は「人間と機械の最終決戦」として対局を行うと発表した。 2017年4月10日、開発者デミス・ハサビスは、同年5月23日から27日にかけて囲碁の発祥地中国の浙江省烏鎮インターネット国際会展センター(世界インターネット大会(英語版)の永久開催地)にてGoogleと中国囲棋協会と中国政府が共催するフューチャー・オブ・ゴ・サミット(英語版)で「世界最強の棋士」柯潔とAlphaGoは対戦を行うと発表した。また、同大会でAlphaGoの新たな可能性を探究するとしてこれまでになかったチーム対局やペア対局も行われるとした。 第1局はAlphaGoが柯潔に半目勝ちし、柯潔は「人間では想像もつかない手を打ち、強かった」と述べた。第2局もAlphaGoの勝ちとなり、シリーズの勝ち越しが決定。デミス・ハサビスは柯潔を「100手までは今までの人間との対局で最も接戦だった」とその健闘を称えた。チーム対局も時越、羋昱廷、唐韋星、陳耀燁、周睿羊といった世界戦優勝経験者5人の集団相手にAlphaGoは勝利した。ペア対局ではAlphaGoとタッグを組んで古力に勝った連笑は「とにかく楽しい。試合中、本当に最高の気分だった」と感想をもらした。第3局もAlphaGoは柯潔に勝ち3局全勝となった。柯潔は負けが確定したときに席を外し、戻った際に涙を拭いた。デミス・ハサビスは「人間との対局はこれを最後とする」と発表した。2018年現在、AlphaGoがプロ棋士と対局したのはこの柯潔との対局が最後となっている。 中国政府の検閲をめぐって検索サービスを撤退させたGoogleにとって中国市場再進出を企図して2010年以来の中国政府と協力したイベントだったものの、中国メディアは予定されていた中継を中止してAlphaGoと柯潔の対局を報じた際には海外向けを除いてGoogleのことに触れなかった。一方で中国固有の文化たる囲碁への影響を中国政府は考慮したとの見方もある。なお、後の2017年12月13日にGoogleはアジア初の人工知能研究センターを中国の北京に開設すると発表し、AlphaGoと柯潔の対戦も影響したとされる。
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