柱とパネルのサイズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:34 UTC 版)
レオナルドの死後、『モナ・リザ』の画面両端が切り落とされたのではないかという根強い説がある。これは、初期に模写された何点かの絵画作品の画面両端に柱が描かれており、現在の『モナ・リザ』には、柱の基部しか存在していないためである。しかしながらマーティン・ケンプ (en:Martin Kemp (art historian)) のように、『モナ・リザ』の画面両端は切り落とされてはおらず、模写に描かれている柱は単に付け加えられただけだとする美術史家もいる。2004年から2005年にかけて、各国の39名の専門家によって綿密な科学的調査が『モナ・リザ』に実施され、模写に見られる柱は模写の制作者に付け加えられたというケンプらの説が支持されるようになった。このときの調査で、額縁に隠れた『モナ・リザ』の上下左右の端には「余白」部分があることが判明している。この余白部分には下塗りに用いるジェッソ (en:gesso) が塗布されており、一部顔料も残っている。『モナ・リザ』制作当初から存在する余白であり、両端が切り落とされた結果生じた余白ではないと考えられている。
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