新上り線橋梁の建設とは? わかりやすく解説

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新上り線橋梁の建設

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 03:32 UTC 版)

富士川橋梁 (東海道本線)」の記事における「新上り線橋梁の建設」の解説

新し橋梁基礎工事は、ニューマチックケーソン工法により井筒沈め工事実施された。日本国有鉄道新橋工事事務所監理白石基礎工事施工により1954年昭和29年11月1日着工1955年昭和30年6月竣功となったの製作は、第1連を大阪安治川口汽車製造が、第2連と第3連を東京芝浦横河橋梁製作所担当した汽車製造製作した大阪港から清水港まで船舶輸送され、そこから26キロメートルの距離を陸送して現地到着したが、横河橋梁製作所製作した2連のは、鉄道貨車での輸送が行われた。もともと鉄道輸送考慮され設計されたものではなく船舶輸送考慮していたが、主桁の高さが車両限界に収まることから、費用時間削減を図るために貨車で運ぶことになった国鉄シキ60形貨車取り外し廃橋荷受けとして設置して主桁部材2個を挟み込むように搭載した。1連分の主桁34分割され、1個の部材長さ13.15メートル、幅0.55メートル、高さ4.08メートル重量17トン弱で、1回2両編成で計4個ずつ9回の臨時列車品川駅 - 岩淵駅(現富士川駅)の間の143キロメートルを約9時間かけて輸送し成功した桁の架設は、日本国有鉄道新橋工事事務所監理横河橋梁製作所施工により実施された。岩淵側の陸上部において組み立て橋脚中間架設用のベント(仮の支柱)を設置して橋脚ベントの上移動ローラー設置し全長191.4メートル1回に約32メートルずつ川の方向引き出して架設が行われた。 富士川橋上り線では、従来の単純トラス異なり長い連続採用したため、温度変化によって大きく伸縮し軌道悪影響与えることが懸念された。夏と冬の温度差最大摂氏60度に達するとされ、計算上の伸縮量は1連あたり約140ミリメートル達することになる。そこで、レール同士の間に伸縮可能な継目入れて影響緩和することにした。伸縮継目使用すると、使用しない場合比べて価格高価でありレール交換も困難となるが、ロングレール採用することができるようになり、保守労力少なく乗り心地良く対す衝撃少なく騒音も減るなどのメリットがあり、富士川橋においては伸縮継目用いてロングレール化することが有利であると判断された。伸縮影響が出るのは連続同士の間の2か所と、連続橋台の間の2か所であるが、橋台との間は影響比較少ないため、連続同士の間2か所に伸縮継目設置した伸縮継目設置富士川橋日本初であり、以降ロングレール始終端に用いられるようになって、やがて東海道新幹線においても採用されることになったまた、架線支え架線一般に橋脚設置されるが、富士川橋上り線支間63.5メートルであり、一般的に最大架線柱間とされる50メートル超過する。この条件下で、強風晒されるの上架線が横に偏倚する量を抑えるために、耐風架線としてダブルメッセンジャーコンパウンドカテナリ架線開発され適用された。 1956年昭和31年3月5日切り替えられて、急行霧島」の通過から新上り線使用開始された。続いて3月25日に旧上り線を新下り線切り替えて、旧下り線橋梁廃止となった完成記念して上り線橋梁東京方に当時国鉄総裁十河信二揮毫による銘板取り付けられた。架け替え工事総予算は3億2000万円であったが、実績額は不明である。

※この「新上り線橋梁の建設」の解説は、「富士川橋梁 (東海道本線)」の解説の一部です。
「新上り線橋梁の建設」を含む「富士川橋梁 (東海道本線)」の記事については、「富士川橋梁 (東海道本線)」の概要を参照ください。

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