戦争に対する反応とは? わかりやすく解説

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戦争に対する反応

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 21:13 UTC 版)

コソボ紛争」の記事における「戦争に対する反応」の解説

NATOによるユーゴスラビア空爆正当性は、大きく議論の的となったNATO国際連合安全保障理事会による裏づけのないまま攻撃行った。これは、ユーゴスラビア親しい関係にある常任理事国中国ロシア反対による。ロシアユーゴスラビア対す軍事行動正当化するような決議には拒否権行使するとしていた。NATOは、国連安全保障理事会による同意のないままで軍事行動を、「国際的な人道危機」を理由正当化しようとした。また、NATO憲章では、NATO加盟国防衛のための組織であるとされていたにもかかわらず今回場合NATO加盟国直接脅威与えないNATO非加盟国対す攻撃行ったことも、批判対象となったNATOは、バルカン半島の不安定NATO加盟国への直接脅威であると主張し、そのためこの軍事作戦NATO憲章上、認められるのであるとした。この時、バルカン半島不安定によって直接脅威を受ける国はギリシャであった多く西側諸国政治家たちは、NATOによる作戦アメリカによる侵略帝国主義であるとみなし、加盟国安全保障利益一致しないとして批判したノーム・チョムスキーエドワード・サイード、ジャスティン・レイモンド、タリク・アリなどの古参反戦活動家らによる反戦活動目立った。しかし、イラク戦争対す反戦運動比べると、コソボ紛争介入対するものは多く支持集めことはなかった。テレビ映し出されるコソボ難民たちの姿は、NATO活動単純化し、また西側諸国による紛争介入大きな動機であったこのような中で、コソボ解放軍による蛮行矮小化されていた。また、イラク戦争時比べると、介入踏み切った国々指導者たちの顔ぶれ大きく異なっていた。このときの各国指導者たちの多く中道左派、あるいは穏健なリベラル主義政治家たちであった主だった者として、アメリカの大統領ビル・クリントンイギリスの首相トニー・ブレアカナダの首相ジャン・クレティエンドイツの首相ゲアハルト・シュレーダーイタリアの首相マッシモ・ダレマであった反戦活動家たちの多くは、リベラル右派極左セルビア系移民そのほか人道主義団体支援受けた各種左翼主義者たちであったベオグラード対すドイツ攻撃20世紀3度目のことである)は、オスカー・ラフォンテーヌ連邦金融大臣ドイツ社会民主党SPD議長地位を退く理由一つであった。 しかし、NATO軍事作戦指揮する至った点については様々な政治的立場からの批判上がっている。NATO指導者たちは、コソボへの介入で、誘導爆弾用いたきれいな戦争」を実現したい考えていた。アメリカ国防総省は、6月2日までに使用され20,000爆弾およびミサイルのうち99.6%は目標命中していると主張したしかしながら劣化ウランクラスター爆弾使用、そして「環境への攻撃」として批判受けた製油所化学工場への攻撃については強い異論がある。また、紛争進展の遅れについても批判があった。NATO小規模な空爆空中戦から始めるのではなく最初から大規模な全面攻撃に出るべきであったとの見解も強い。

※この「戦争に対する反応」の解説は、「コソボ紛争」の解説の一部です。
「戦争に対する反応」を含む「コソボ紛争」の記事については、「コソボ紛争」の概要を参照ください。

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