応力テンソルとは? わかりやすく解説

応力

(応力テンソル から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 22:53 UTC 版)

応力(おうりょく、ストレス: stress)とは、物体[注 1]の内部に生じる力の大きさや作用方向を表現するために用いられる物理量である。物体の変形破壊などに対する負担の大きさを検討するのに用いられる。


注釈

  1. ^ 連続体などの基礎仮定を満たすものとする。
  2. ^ cosα, cosβ, cosγは方向余弦である。
  3. ^ このことはコーシーの応力原理より導かれる。
  4. ^ モーメントのつり合い条件から対称性が保証されている応力テンソルは真応力テンソル(コーシー応力テンソル)と第2パイオラ・キルヒホッフテンソルのみであり、公称応力テンソル(第1パイオラ・キルヒホッフ応力テンソル)は必ずしも対称とはならない。

出典

  1. ^ 平凡社大百科事典、応力の項、「応力の大きさは単位面積に作用する内力のおおきさにより定義され、これを応力度あるいは応力強さともいうが、一般には応力度のことを単に応力と呼び・・・」第2巻、p.831、平凡社、1984年11月2日 初版
  2. ^ 福井コンピュータ. “応力度”. 建築用語大辞典. ウェブリオ株式会社. 2013年8月12日閲覧。ウェイバックマシンより)
  3. ^ 萩原芳彦 (2007年9月30日). “第5話 応力とは何”. 初学者のための材料力学四方山話. p. 3. 2011年12月25日閲覧。
  4. ^ 計量単位令 別表第一 項番23、応力、「一平方メートルにつき一ニュートンの応力」
  5. ^ 小林英男 & 轟章 2007, p. 29.
  6. ^ 渋谷陽二 2011, p. 66.
  7. ^ 「弾性力学」pp.8-9
  8. ^ 「弾性力学」pp.5-6
  9. ^ 「機械工学辞典」pp.567-568
  10. ^ 中村恒善 編 『建築構造力学 図説・演習Ⅰ』(2版)丸善、1994年、135頁。ISBN 4-621-03965-2 
  11. ^ a b c d e 「弾性力学」pp.10-15
  12. ^ 非線形CAE協会 編 『例題で学ぶ連続体力学』森北出版、2016年、66頁。ISBN 978-4-627-94821-1 
  13. ^ 野田直剛 et al. 1999, p. 18.
  14. ^ 渋谷陽二 2011, p. 34.
  15. ^ 渋谷陽二 2011, pp. 29–31.
  16. ^ 非線形CAE協会 編 『例題で学ぶ連続体力学』森北出版、2016年、70頁。ISBN 978-4-627-94821-1 
  17. ^ 非線形CAE協会 編 『例題で学ぶ連続体力学』森北出版、2016年、71頁。ISBN 978-4-627-94821-1 
  18. ^ a b c 「材料強度」pp.9-12
  19. ^ 大矢根守哉監修 『塑性加工学』(14版)養賢堂、1999年、76頁。ISBN 4-8425-0113-8 



応力テンソル

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応力」の記事における「応力テンソル」の解説

応力テンソルは、応力ベクトル定め方の違いから、真応力テンソル・コーシー応力テンソル、公称応力テンソル・第1パイオラ・キルヒホッフ応力テンソル、第2パイオラ・キルヒホッフ応力テンソル3種類が定義されておりいずれも行列形式記述できる)2階テンソルとなる。ただし、これらの応力テンソルに違い生じるのは有限変形理論基づいて物体運動記述した場合であり、材料力学応用力学多用されている微小変位微小変形仮定の下では、これらの応力テンソルはすべて真応力テンソルに一致する。 真応力テンソル(微小変形理論における応力テンソル)を σ で表すものとすると、その成分座標軸を x , y , z と定めた3次元デカルト座標の下では、 σ = ( σ x x σ x y σ x z σ y x σ y y σ y z σ z x σ z y σ z z ) ,   or ,   σ = ( σ 11 σ 12 σ 13 σ 21 σ 22 σ 23 σ 31 σ 32 σ 33 )   or ,   σ = σ i j ( e ie j ) {\displaystyle \sigma ={\begin{pmatrix}\sigma _{xx}&\sigma _{xy}&\sigma _{xz}\\\sigma _{yx}&\sigma _{yy}&\sigma _{yz}\\\sigma _{zx}&\sigma _{zy}&\sigma _{zz}\end{pmatrix}},\ {\mbox{or}},\ \sigma ={\begin{pmatrix}\sigma _{11}&\sigma _{12}&\sigma _{13}\\\sigma _{21}&\sigma _{22}&\sigma _{23}\\\sigma _{31}&\sigma _{32}&\sigma _{33}\end{pmatrix}}\ {\mbox{or}},\ \sigma =\sigma _{ij}({\boldsymbol {e}}_{i}\otimes {\boldsymbol {e}}_{j})} のように表されるei 等は座標軸 x , y , z 方向基底ベクトルである。このとき、各成分の第1の下添字は「応力成分考えている微小面法線向き」を、第2の下添字は「考えている微小面作用する力の向き」をそれぞれ表している。例えば、σxy とは、法線方向x 軸向き一致する微小面において考えている、y 軸方向の力の成分意味する。そのため、応力テンソルの成分には、微小面法線と力の作用方向一致する垂直応力 (normal stress) 成分と、一致しない異なっている)せん断応力 (shear stress) 成分2種類分類することができる。

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「応力テンソル」を含む「応力」の記事については、「応力」の概要を参照ください。

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