応力
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応力(おうりょく、ストレス、英: stress)とは、物体[注 1]の内部に生じる力の大きさや作用方向を表現するために用いられる物理量である。物体の変形や破壊などに対する負担の大きさを検討するのに用いられる。
注釈
出典
- ^ 平凡社大百科事典、応力の項、「応力の大きさは単位面積に作用する内力のおおきさにより定義され、これを応力度あるいは応力強さともいうが、一般には応力度のことを単に応力と呼び・・・」第2巻、p.831、平凡社、1984年11月2日 初版
- ^ 福井コンピュータ. “応力度”. 建築用語大辞典. ウェブリオ株式会社. 2013年8月12日閲覧。(ウェイバックマシンより)
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応力テンソル
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応力テンソルは、応力ベクトルの定め方の違いから、真応力テンソル・コーシー応力テンソル、公称応力テンソル・第1パイオラ・キルヒホッフ応力テンソル、第2パイオラ・キルヒホッフ応力テンソルの3種類が定義されておりいずれも(行列の形式で記述できる)2階のテンソルとなる。ただし、これらの応力テンソルに違いが生じるのは有限変形理論に基づいて物体の運動を記述した場合であり、材料力学や応用力学で多用されている微小変位・微小変形の仮定の下では、これらの応力テンソルはすべて真応力テンソルに一致する。 真応力テンソル(微小変形理論における応力テンソル)を σ で表すものとすると、その成分は座標軸を x , y , z と定めた3次元デカルト座標の下では、 σ = ( σ x x σ x y σ x z σ y x σ y y σ y z σ z x σ z y σ z z ) , or , σ = ( σ 11 σ 12 σ 13 σ 21 σ 22 σ 23 σ 31 σ 32 σ 33 ) or , σ = σ i j ( e i ⊗ e j ) {\displaystyle \sigma ={\begin{pmatrix}\sigma _{xx}&\sigma _{xy}&\sigma _{xz}\\\sigma _{yx}&\sigma _{yy}&\sigma _{yz}\\\sigma _{zx}&\sigma _{zy}&\sigma _{zz}\end{pmatrix}},\ {\mbox{or}},\ \sigma ={\begin{pmatrix}\sigma _{11}&\sigma _{12}&\sigma _{13}\\\sigma _{21}&\sigma _{22}&\sigma _{23}\\\sigma _{31}&\sigma _{32}&\sigma _{33}\end{pmatrix}}\ {\mbox{or}},\ \sigma =\sigma _{ij}({\boldsymbol {e}}_{i}\otimes {\boldsymbol {e}}_{j})} のように表される。ei 等は座標軸 x , y , z 方向の基底ベクトルである。このとき、各成分の第1の下添字は「応力成分を考えている微小面の法線の向き」を、第2の下添字は「考えている微小面に作用する力の向き」をそれぞれ表している。例えば、σxy とは、法線の方向がx 軸の向きに一致する微小面において考えている、y 軸方向の力の成分を意味する。そのため、応力テンソルの成分には、微小面の法線と力の作用方向が一致する垂直応力 (normal stress) 成分と、一致しない(異なっている)せん断応力 (shear stress) 成分の2種類に分類することができる。
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