微小面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/23 08:42 UTC 版)
鏡面反射という言葉は、光が光源から観察者に対して鏡のように、完全に反射することを意味する。鏡面反射は、光の入射方向と観察者の方向とのちょうど間に表面法線がある場合のみ見ることができる。光の入射方向と観察者の方向との角度は2等分されるため、このときの法線の向きは半角方向と呼ばれる。つまり、光源の像が完全にくっきりと反射するので、鏡面反射する表面にはハイライトが現れることを示している。しかしながら、完全な鏡面以外のつやあり物体に現れるのは、ぼやけたハイライトである。 この現象は微小面の存在を仮定することで説明可能である。ここで、物体の表面が、完全になめらかではなく、多くの非常に小さな面から成っていて、それぞれが完全鏡面反射していると仮定する。微小面の法線となめらかな表面の法線との違いの度合いは、表面のなめらかさによって変わる。 ハイライトがぼやける理由はこれではっきりする。表面法線が入射方向と観察者方向のほぼ真ん中を向いているなめらかな物体上の点では、微小面上の点の法線の多くが半角方向にあるので、ハイライトの光は明るく見える。ここで、ハイライトの中心を動かすと、表面法線の向きと半角方向とがずれてしまう。つまり、多くの微小面における法線が半角方向ではなくなってしまう。それでハイライトの輝度は0に落ち込んでしまう。
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