電場のエネルギー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 08:14 UTC 版)
原点中心で球殻に電荷qを持つ半径r0の微小球と、中心から無限遠まで延びる円錐を仮定し、この円錐を半径rの球面で切断した面積をS(r)とする。微小球と円錐が交わる微小面の面積をS0、微小球の電荷面密度をσとすると、ガウスの法則より ε E ( r ) S ( r ) = σ S 0 = c o n s t a n t {\displaystyle \varepsilon E(r)S(r)=\sigma S_{0}=\mathrm {constant} } である。 ここで、この微小面上の電荷σS0を無限遠からこの微小球上に運ぶのに要する仕事は − σ S 0 ∫ r 0 ∞ E ( r ) d r {\displaystyle -\sigma S_{0}\int _{r_{0}}^{\infty }E(r)\mathrm {d} r} であるが、先の結果より − σ S 0 ∫ r 0 ∞ E ( r ) d r = − ∫ r 0 ∞ ε { E ( r ) } 2 S ( r ) d r = − ∫ ε { E ( r ) } 2 d V {\displaystyle -\sigma S_{0}\int _{r_{0}}^{\infty }E(r)\mathrm {d} r=-\int _{r_{0}}^{\infty }\varepsilon \{E(r)\}^{2}S(r)\mathrm {d} r=-\int \varepsilon \{E(r)\}^{2}\mathrm {d} V} である。 これを全球面上で積分すれば、微小球上の電荷qを無限遠から微小球までに運ぶのに要する仕事、つまりこの微小球上の電荷によって生じるポテンシャル U = ∫ ε E 2 d V {\displaystyle U=\int \varepsilon E^{2}\mathrm {d} V} を求めることができる。 u = ε E 2 {\displaystyle u=\varepsilon E^{2}} とおくと、 U = ∫ u d v {\displaystyle U=\int u\mathrm {d} v} なので、これは電荷によって生じた電場が u = ε E 2 {\displaystyle u=\varepsilon E^{2}} のエネルギー密度でエネルギーを蓄えていると解釈できる。 これは実際に、蓄電したキャパシタの二枚の導体間の体積と、キャパシタに蓄えられたエネルギーを比較することで検証することができる。
※この「電場のエネルギー」の解説は、「電場」の解説の一部です。
「電場のエネルギー」を含む「電場」の記事については、「電場」の概要を参照ください。
- 電場のエネルギーのページへのリンク