必要な資格と器材
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 05:05 UTC 版)
「スクーバダイビング」の記事における「必要な資格と器材」の解説
「ダイビング器材」も参照 日本の法律では業務以外の目的でスクーバダイビングをするのに資格は必要ないが、レジャーダイビングを行う上で潜水器材のレンタルを含むダイビング関連サービスを受けるためにはほとんどの場合Cカードの提示が必要であることから、Cカードを取得しなければ事実上スクーバダイビングをすることはできない。(ただし、Cカード認定インストラクターが同行する体験ダイビングやCカード取得のための講習では必要ない)Cカードに関しては後述する。 一方、スクーバダイビングは、器材に頼るレジャーであり、器材選択は安全管理の基本にもなる。 本項では、主要な器材と機能のみ列挙する。より詳しい内容は別項「ダイビング器材」を参照。 スクーバ・タンク - 呼吸ガス(ほとんどの場合、普通の空気)を水中に携行するための容器。スチール製又はアルミ製。 レギュレーター - タンク内の圧力を呼吸に適した圧(周囲圧=水圧)に自動的に調整しダイバーに供給する。 ダイビングスーツ - ダイバーを低体温と皮膚の損傷から保護する。主にウェットスーツとドライスーツに分けられる。 BC、BCD - 水中では浮力を調節する。水面では救命具同様、プラス浮力を確保出来る。 マスク - いわゆる「水中メガネ」。水中で物を見やすくする。水泳用と違い、鼻も入る構造となっている。 フィン - いわゆる「足ヒレ」。水面・水中での移動を容易にする。ブーツを履くタイプと素足で履くタイプがある。 スノーケル - 水面で顔面を水につけたまま呼吸できるようにする。左側に取り付けるのが普通。 ウェイト - ダイビングスーツによる余分の浮力を相殺し潜行を可能にする。主として着用するスーツにより必要ウェイト量が変わる。 ウェイトベルト - ウェイトを身体に固定する。腰への負担を軽減出来る製品もある。 残圧計 - タンク内の空気の残量を表示する。アナログが大半ではあるが、デジタル表示の製品もある。 深度計 - 潜水深度を表示する。現在ではあまり使われず、多くはダイブコンピューターにとって換わられている。 コンパス - いわゆる「方位磁石」。水中で方向を表示する。一部ではあるがデジタルコンパスも市販されている。 時計 - 防水時計である。近年ではダイバーウォッチを着けたダイバーは稀で、ダイブコンピューターが一般的。 これら器材はレンタルもされているし、購入することもできる。なお、レクリエーショナルダイバーの場合、スクーバ・タンクは、重量があり運搬が大変なこと、また保管・運搬に法規制を受ける関係から、購入せずにその都度レンタルするケースが多い。スクーバ・タンクはが、酸素濃度を増やした(窒素濃度を減らした)「エンリッチド・エア;ナイトロックス」を使うこともある。空気潜水よりも最大深度が厳しく制限されるが、レクリエーションダイバーが最も頻繁に潜る深度である10 - 30メートルを少し超える辺りの深度で無減圧限界時間を伸ばすことが出来る。また、空気潜水と同等のプロフィールで潜水した場合、減圧症の罹患率を下げる効果があると考えられている。特に深く潜る場合にはヘリオックスガス(酸素・ヘリウム混合ガス)やトライミックスガス(酸素・窒素・ヘリウム混合ガス)を用いることもあり、何れも酸素濃度は空気よりも低く設定する(深く潜るほど、酸素濃度は低くしなければいけない)。当然のことながら、空気(中層用)やエンリッチド・エア;ナイトロックス(浅場用)を含む数本のタンクを携行することが必要となり、加速減圧(体内窒素の急速な放出)の為に純酸素を携行する場合もある。最近ではリブリーザーを用いるダイバーも徐々に増えている。
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