工学から超心理学へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:30 UTC 版)
1997年に『サイコロとExcelで体感する統計解析』を出版し、雑誌『超心理学研究』で書評され、超心理学を題材にした統計解析の教科書というのは、きわめてユニークであり、確率統計の入門レベルの学習ではこのような試みも成立しうるとされた。『情報処理』での松下電器産業の野口喜洋による書評では、サイコロ、ギャンブル、超能力をテーマにした本書はギャンブラーの心理を描きつくしている部分には感嘆するとし、それまで数式と格闘しながら学んだ部分は表計算ソフトExcelを使っており、学生ではなく統計が身につかなかった社会人にお勧めしたいとした。 2002年、超心理学研究の盛んなデューク大学の客員研究員としてその研究を行い、2003年帰国し明治大学にそうした研究で日本唯一とされる「メタ超心理学研究室」を立ち上げた。2004年にはシンポジウム「超能力少年出現30周年を迎えて」のコーディネーターとなり、1970年代のように各地にスプーン曲げなどを行う少年少女が再び出現したら、過去の反省点を踏まえて何ができるだろうか話し合われた。 小石や他人の体を意識によって動かすように、この時代の自然科学の主流に反して心が物理現象に影響を与える念力とか、別の時空にある現象を観察できるという意味での透視があるのではないかと石川は考えている。またその説明を量子力学に求めており、2007年にはディーン・ラディンの『量子の宇宙でからみあう心たち―超能力研究最前線』を石川が翻訳している。その他、同ジャンルの書籍を刊行している。 ディーン・ラディンが主要メンバーとなり、1997年にスタートした地球意識計画によって世界各地に100台設置してある乱数生成装置(RNG)の一つが石川の研究室に置かれているとし、これは念力実験に起源があり、石川も祭りや球場、気功による乱数生成に対する影響を『超心理学研究』で報告してきた。その後RNGの実験は、『国際生命情報科学会雑誌』で報告しており、映画『けいおん!』の映画館では従来の集計値でのみ相関の最大化がみられ、感情を喚起させる、集団に映像を見せる、野球場では期待したような結果は見られなかったことを報告している。2013年の国際生命情報科学会のシンポジウム「カオス・乱数・意識」では、物質が中心になっている現代科学から、心の科学も発展させないといけないことを語っている。共同で同学会誌に、キュウリから発せられる紫外線について報告したこともある。 2014年の著書『「超常現象」を本気で科学する』では、幽霊の実在について議論するのではなく、幽霊が居る場合、社会にどう役立つかという視点を持つべきだとした。
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