大西洋横断無線通信とは? わかりやすく解説

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大西洋横断無線通信

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 05:54 UTC 版)

グリエルモ・マルコーニ」の記事における「大西洋横断無線通信」の解説

ジョン・モルガン#電気・無線への投資」も参照 世紀の変わり目ごろ、大西洋横断電信ケーブル対抗すべく、マルコーニ大西洋を横断して無線信号伝え手段研究し始めた1901年アイルランドウェックスフォード県ロスレアに無線局作りコーンウォールのポルドゥーとアイルランドゴールウェイ県クリフデン無線局中継する実験開始した1901年12月12日、凧で吊り上げた高さ152.4mのアンテナ受信用に使うことで、コーンウォールのポルドゥーから発信した信号ニューファンドランド島セントジョンズシグナルヒル受信することに成功した発表。2地点の距離は約3500kmである。科学技術重大な進歩として報道されたが、受信できた信号途切れ途切れだったこともあり、本当に成功と言えるのか疑問視する声もあった(今もある)。第三者確認したわけではなく、単に S を表すモールス符号繰り返し送ったということで、雑音区別しにくかったではないかとも言われている。ポルドゥーの送信設備2段構成になっており、25kWの出力だった。1段目は低電圧駆動して2段目にエネルギー供給し2段目で高電圧火花発生させていた。大西洋横断無線通信で競っていたニコラ・テスラは、マルコーニ成功したことを聞いてマルコーニは私の特許17使っている」と述べたという。 懐疑主義者から疑問呈されたと考えたマルコーニは、さらに体系的文書整えた実験準備した1902年2月イギリスからアメリカに向かうPhiladelphiaという船に乗船したマルコーニは、ポルドゥーの無線局発信する信号毎日船上受信して記録した電信自動記録器では最大2496kmまで、信号を音として耳で聞く形では最大3378kmまで受信できた。受信は夜の方が容易だった。これは中波長波が昼より夜の方が遠くまで届くことを初め示した実験だった。日中最大でも1125kmまでしか受信できず、ニューファンドランド受信した主張した距離の半分にも満たなかった。ニューファンドランドでの受信日中可能だった主張していた。以上により、電波見通せ範囲にしか届かないという一部科学者主張否定されたものの、ニューファンドランド本当に受信成功したのかについては完全に確認されわけではない1902年12月17日北米側からの初の大西洋横断無線通信に成功発信地カナダノバスコシア州東端のグレスベイである。1903年1月18日マサチューセッツ州サウス・ウェルフリート(ケープ・コッド)の無線局1901年建設)にてセオドア・ルーズベルト大統領からイギリス国王エドワード7世へのメッセージ発信。これがアメリカ合衆国から発信した初の大西洋横断無線通信となった。しかし、安定した通信はまだ難しかった。なお、この無線局タイタニック号遭難信号いち早く受信した無線局1つでもある。 マルコーニ高出力無線局大西洋両岸建設し始めた海上航行する船舶との通信可能にするためである。当時他の発明家も同様の事業始めようとして競っていた。1904年夜間船舶向けてニュース送信し船上発行する新聞にその情報取り入れるという有料サービス開始した大西洋を横断する無線電信サービス確立されたのは1907年10月17日のことで、アイルランドクリフデンカナダのグレスベイを結んだ。しかし、通信品質安定せずその後マルコーニ社は改良苦闘した

※この「大西洋横断無線通信」の解説は、「グリエルモ・マルコーニ」の解説の一部です。
「大西洋横断無線通信」を含む「グリエルモ・マルコーニ」の記事については、「グリエルモ・マルコーニ」の概要を参照ください。

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