電気・無線への投資
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「ジョン・モルガン」の記事における「電気・無線への投資」の解説
1878年12月31日、ドレクセル・アンド・カンパニーはトーマス・エジソンと契約した。モルガン肝いりのエジスト・ファブリと企業弁護士のグローヴナー・ラウリーも同日に受託者として署名した。契約によりドレクセル・アンド・カンパニーは5年間エジソンの特許を保護することになり、見返りに特許権のあらゆる処分を受託者へ指示できることになった。 この期間内であった1882年7月、Campagnie continentale Edison, Société électrique Edison, Société industrielle et commerciale Edison フランスのエジソン系列3社から、ほどなくAEGを設立するラーテナウがエジソンの特許を買った。 一方、ドレクセル・アンド・カンパニーはエジソンの電気照明会社EEIC へ巨額を投じた。EEIC は1882年当初電気料金を徴収せず、翌年の四半期2回続けて12000ドル以上の損失を出して、通年でも赤字を計上した。EEIC は資金難に直面、発行株式が投資家に敬遠されたのを受けて、保証シンジケート団をつくった。そして引受参加者にEEIC 株式の相当割合を無償で発行することにした。 ドレクセル・アンド・カンパニーはシ団の中心となったのである。 1892年、モルガンはエジソン・ゼネラル・エレクトリックとトムソン・ヒューストン・エレクトリックを合併、ゼネラル・エレクトリックを誕生させた。こうしてモルガンの自邸は個人の家として初めて電灯が灯った。 1900年ニコラ・テスラのすすめで、グリエルモ・マルコーニの無線通信実験にウォーデンクリフ・タワーの建設費を含めた15万ドルを融資した。条件は特許利益の半分。実験は大西洋をまたにかけて行われた。マルコーニの無線はやがて世界を席巻する。テスラは契約してすぐに欲を出した。事業を無線送電に拡大したいというのである。しかしモルガンは契約違反と解釈した。融資が途絶えて1906年にタワー廃業となった。 また、この頃にモルガンはAT&T と人的・資本的関係を深めた。
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