多産・豊穣・性のシンボルとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 多産・豊穣・性のシンボルの意味・解説 

多産・豊穣・性のシンボル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 05:58 UTC 版)

ウサギ」の記事における「多産・豊穣・性のシンボル」の解説

アングロ・サクソン多産豊穣つかさどる春の女神エオストレ(英語版)は、その化身あるいは使いウサギである。 ウサギは、冬に失われた生命復活し草木芽吹き花々が咲く再生の春のシンボルである。卵は宇宙根源シンボルであり、宇宙は卵から生まれ、殻の上半分が天になり、下の部分が地になったことをあらわす。絵画等でも女神は必ずといっていいほどウサギ伴った姿で描かれ、このウサギ良い子に卵をもたらすとされる。卵のほうは絵画にはあらわれないが、ウサギと卵の関係について、このウサギ女神が冬に翼の凍ってしまったウサギ変えたものなので、特別に鳥のように卵を産めるのであるとする話や、ウサギ春色塗り分けたきれいな卵をプレゼントしたところ女神大変に喜び、皆にも配るよう命じたという話、ウサギ子どもたち喜ばせるためにニワトリの卵を庭に隠して探させてみようとしたところ、そのうしろ姿子どもたちにみられてしまった話などが伝わっている。欧米では現在も春の祭りの日余興として、子供たち招かれた客があらかじめ招待主の隠しておいた庭の卵探しをすることがあるという。 同様の話は、オスタラ (Ostera) アスタルテー (Astarte) イシュタル (Ischtar) イナンナ (Inanna) などの女神の名で欧州各地神話伝説にあり、さかのぼれば、ギリシャアフロディーテローマビーナスなどにも通じ古代エジプトペルシャローマなどでは春の祭りに卵に着色して食べ習慣が既にあったという。のちに、キリスト教入ってきたときに、キリストの復活と春を祝う女神信仰が「生命への希望」という共通点結びつき、エオストレ (Eostre) は復活祭 (Easter) の名前の由来となったこうした経緯から、キリスト教会行われる復活祭イースター)では、生命復活象徴を卵とウサギ求めてイースターエッグイースターバニーの名で行事にシンボルモチーフとして登場させる。ただし、正教会においてはイースターエッグのみであり、異教女神色濃く結びつくイースターバニーのほうは排除されてしまった。 こうした背景の中で、米英中心とする西欧世界ではイソップ物語不思議の国のアリスなどに登場するウサギのように、秩序からはずれた存在をあらわす役目あてがわれあわて者怠け者異界へ誘う者、トリックスターとして描かれることも多い。 天敵の多いアナウサギ生き残りのために発情期なくして年中生殖行為が可能である。 年中発情しているヒトウサギアナウサギ)くらいであるというイメージから、性的誘惑シンボルとしてウサギ選ばれ大人世界ディズニーランドというコンセプト目指し米国の高級ナイトクラブであるプレイボーイクラブのウェイトレス正式なコスチュームとして、「バニーガール」が、1960年採用されカジノバーなどで女性コスチューム広く採用されるようになった成人誌『PLAYBOYでも、連動して1960年からオスウサギの頭をデザインした「ラビットヘッド」がキャラクターとして用いられている。 「バニーガール」も参照 ラビットフット兎の足)という魔除けお守りが、1940-1960年代アメリカヒッチハイカーなどの間で局地的に流行したとされる。その起源ケルト一族身に付けていた幸運お守りであり、ウサギ繁殖力神聖視していた一族が、ウサギ男根象徴しているウサギの足ミイラ身に付け繁栄願ったものであったとされている。 このように古来からウサギ多産豊穣繁栄シンボルとして洋の東西を問わず女性や子どもと関わりの深い動物であり、1960年代ごろから男性成人向けキャラクターとして用いられるようになった今日の日本では、卯月四月の春であること、月見をするのが現在は秋であることから、イメージとしては春とも秋とも結び付けられている。俳句においては野兎雪兔は冬の季語とされている。

※この「多産・豊穣・性のシンボル」の解説は、「ウサギ」の解説の一部です。
「多産・豊穣・性のシンボル」を含む「ウサギ」の記事については、「ウサギ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「多産・豊穣・性のシンボル」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


このページでは「ウィキペディア小見出し辞書」から多産・豊穣・性のシンボルを検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から多産・豊穣・性のシンボルを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から多産・豊穣・性のシンボル を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「多産・豊穣・性のシンボル」の関連用語

1
4% |||||

多産・豊穣・性のシンボルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



多産・豊穣・性のシンボルのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのウサギ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS