国際・総合研究部
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「国立水俣病総合研究センター」の記事における「国際・総合研究部」の解説
国際・情報室 世界各国からの研究者を招いて、水銀分析技術・モニタリング技術・臨床診断技術等を共同で実施する。その共同研究に加え、研究者同士で意見交換の場ともなる国際会議も頻度を多くして開催しており、水俣では「NIMDフォーラム」を7度実施している。また海外でも「国際ワークショップ」をタンザニア、ブラジルにて実施している。2001年の国際水銀会議においては中心的立場ですすめた。情報係としては、同じく2001年に「水俣病情報センター」を開設し、「水俣病関連資料総合調査事業」、展示室開設、ホームページ整備などの取り組みを行っている。 社会科学室 2000年に「水俣病の悲劇を繰り返さないために=水俣病の経験から学ぶもの(橋本道夫編)」に水俣病の歴史的問題点を整理、考察したものを記載して刊行した。現在では、特に地域社会にスポットをあて、関係者からのコメントや写真、情報収集から、差別・偏見・対立などの地域現状を調査し地域復興に取り組む。加えて、年々高齢化の進む水俣病患者、特に小児性患者の生活状況把握を重視して地域の医療福祉事業の向上のために研究を重ねている。 自然科学室 水銀動態調査の展開を中心として、水俣地域だけでなく、西日本各地の内湾の生物調査も7箇所に渡り実施してきた。そこから水銀濃度に関して、低下は見られるものの、未だに他地域と比べて高い度数を示すことがわかった。調査と並行して、開発途上国における水銀問題にも他部と協同で取り組んでいる。対象は中国、インドネシア、ニカラグア等が挙げられ、対象国には環境調査と技術移転を行っている。2005年にからは新しく大気中の水銀動態についての研究も行っている。 水銀分析法 水銀分析法=赤木法は初代国際・総合研究部長の赤木洋勝によって開発された方法で、2004年に環境省によって「水銀分析マニュアル」として編集された。国際的には高い評価を得ており、様々な分野で用いられている。
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